お金について学ぼう
新年度が始まって1週間、新しい環境に移ったみなさんも緊張がほぐれてきた頃だろう。
余裕ができたらお金のことにも目を向け、よく学び、よく考えて、行動してみよう。
まずは、1カ月にいくらお金が入ってきて、何にどれだけお金が出ていくのか、自分のお金の出入りを把握するのが第一歩だ。
それからこれは機会があるごとに繰り返し言っていることだが、クレジットカードのリボ払いは利率が15%超えと非常に高いので、使わないように気をつけよう。
また、昨年から金利が上がってきているので、普通預金ではなく定期預金を検討してみるのも忘れずに。
つまり、まずは自分のお金をコントロールすることから始めよう。投資を学ぶのはその次のステップになる。
ブラックマンデー到来か?
さて、株式市場に目を向けてみると、春の嵐が吹き荒れるといった状況になっているようだ。
トランプ米大統領が2日に相互関税を表明したことで、国内外の経済に対する大きな影響が危惧され、ダウ平均は4日金曜日に4万ドルを大きく割り込み、S&P500は3日間で14%安という記録的な下落となった。
いよいよブラックマンデーかと噂されるなか、週明け4月7日の日本株式市場は予想通りの大幅下落で始まった。
輸出株や銀行株を中心に全面安となり、日経平均先物は一時取引中断、日経平均株価は一時31000円を下回り、終値は2644円安(マイナス7.8%)の31136円をつけた。
終値としては、株価が4000円以上の急落となった2024年8月、1987年のいわゆるブラックマンデーの翌日に次いで、過去3番目に大きい下落幅だという。
今回下落したのは株式市場だけではない。原油先物や金先物も大きく下がり、為替はドル安円高方向に振れ、一時は1ドル=144円台に到達した。
アメリカはどこへ行く
翌4月8日には株価は大幅に反発し、終値は1876円高(プラス6.03%)となった。
上がれば下がる、下がれば上がる、というのはマーケットのごく当たり前な動きだから何の不思議もない。
しかし、いくつか気になることがある。
ひとつは、今回出された相互関税政策のゆくえだ。まず、これによって当然ながら米国内の物価が上がるが、インフレ再燃にどう対処していくのか。
また、こうした政策はこれまでの自由貿易の原則と相反するものだが、これからのアメリカの立場や国際情勢にどのような影響を与えるのだろうか。
もうひとつは、トランプ大統領の発言や米政府の発表が今回のような相場のボラティリティ(値動きの幅)を拡大しかねないもので、それをもし特定の人たちだけが事前に知っていたとしたら、それは別の意味を持ってくるのではないか、そしてそれを規制することはむずかしいのではないか。
さらに、アメリカのこうした動きは資本主義の行き詰まりを意味するのではないか、またそれはいずれ戦争につながるものではないか、というぼんやりした感想というか漠然とした不安だ。
アメリカのイスラエル支持が揺らがないままガザのジェノサイドが進んでいるのを見ると、あながち根拠のない不安ではないように思えてくる。