10月末に『金持ち父さんのフェイク!』刊行
ロバート・キヨサキの新刊『金持ち父さんのフェイク!』が10月末に刊行される予定だ。
前作『金持ち父さんのこうして金持ちはもっと金持ちになる』が2017年10月に刊行されたので、2年ぶりの新作となる。
この本のなかでキヨサキは、フェイクマネー、フェイク教師、フェイク資産について論じているが、その中心にあるのは、これからの世界がどうなっていくのか、という懸念だ。
キヨサキが心配していることのひとつは、アメリカで富裕層だけがますます豊かになり、中流層が激減し、貧困層が増加していること、つまり経済格差がますます拡大していることだ。
子どもの貧困問題
格差拡大を示す数字としては、たとえば、「世界で最も裕福な国」であるはずのアメリカで、子どもの5人に1人が食料を満足に買えない家庭に育っているというデータがある。
これは、ここ数年、子どもの貧困として注目されてきた問題だ。
日本では、子どもの7人に1人が貧困状態だと言われているが、実は詳しい調査が十分になされていないのではないか、という指摘もある。
学校の給食がない夏休みの間に痩せる子どもがいるという教育関係者の証言があったり、食事に困っている子供を対象に支援する「子ども食堂」といった民間の活動も増えていたりと、日本でも無視できない問題となっている。
大富豪はもっと税金を払うべきだ
最近は、貧困は貧困に陥る人の能力不足や努力不足が原因だ、つまりは自己責任だという話になりがちだが、経済格差が拡大しすぎた社会は不安定になり不安が増大していく。
当たり前のことだが、人は一人で生きているわけではない。
もしあなたが大金持ちになったとしても、周りに生活している人がみんな生活に困っているようなら、心楽しく暮らすことはなかなかむずかしいかもしれない。
ビル・ゲイツは、「大富豪はもっと税金を払うべきだ」「議員たちはもっと低所得者のために働くべきだ」と発言していると報じられているが、だれもが暮らしやすい、よりよい社会を作っていくことも豊かさにつながるのではないだろうか。