ある友人の不動産投資家による調査
ロバート・キヨサキは「金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法」(筑摩書房)の中で、不動産投資の専門家である友人が、十代の頃に行った金持ちについての総合的な調査を紹介している。
その結果、金持ちの多くは不動産で金儲けしたか、あるいは他のことでお金を稼いだあと、その大部分を不動産にして保有しているか、いずれかであることが分かった。
金持ち父さんの場合も同じだ。
ビジネスと株式市場でたくさんのお金を儲けはしたが、それによって築かれた財産をとっておく手段は不動産だった。
次の項では、金持ちがそうする理由について説明しよう。
金持ちが不動産を選ぶ理由
1.金持ちが不動産に投資するのを税法が奨励する形になっている。
2.不動産にはより大きなレバレッジがある。
金持ちは銀行のお金を使って投資することで、ますます金持ちになれる。
3.不動産収入は不労所得で、あらゆる所得の中で最も税率が低い。
米国では、不動産を売って売却益が出ても、それは何年も繰り越すことができ、投資家は国のお金であるはずの資金を再投資することができる。
4.不動産なら投資家は自分の資産に直接的に関与できる。
5.不動産はお金を「置いておく」には、他と比べてずっと安全な場所だ。
ただし、投資家がお金と不動産の扱い方をしっかり理解していることが条件だ。
平均的な投資家の抱えるリスク
では、財産の大部分を紙の資産で保有している平均的な投資家は、引退後、ポートフォリオが市場の暴落によって価値を失ったら無一文になってしまうのだろうか?
ロバート・キヨサキの答えは「ノー」だ。
下向きになった市場のせいで生じる損失から紙の資産を守る方法を知っていれば、そんなことにはならないからだ。
財産を紙の資産にして置いておくことを望んでいる人は、是非、紙の資産に関しても大切なことが書かれている本書を読んで頂きたい。