かつて「財テク」という言葉があった
先日、久しぶりに「財テク」という言葉を目にした。
『金持ち父さん貧乏父さん』を財テク本だと紹介していたのだが、それを見て違和感があったので、なぜそう感じるのか考えてみた。
調べてみると、「財テク」とは「財産とハイテクノロジー」を組み合わせたバブル経済期によく使われた言葉で、とにかくお金を速く大きく増やそうとする行為を指していたようだ。
そこには、欲に駆られて恥ずかしい行為をしている、といったニュアンスがそこはかとなく漂っている。
現金を寝かせておいてはいけない
だが最近では、「財テク」という言葉は使われなくなってきたように思う。
お金の管理や資産運用は、何らかの経済活動をしようとするとき、基本的な行為で必要不可欠なものだという認識を持つ人が増えている。
一人暮らし、四人家族、個人商店、中小企業、公共団体、あるいは上場している大企業、どんな規模であれ、経済活動をするならお金の管理や資産運用は避けては通れないはずだ。
最近聞いた話だが、ある中小企業が本業でうまくいって現金が積みあがっていたが、取引先の銀行から「こんなに現金を寝かせておいてはいけない、資産運用をしたほうがいい」と言われ、不動産投資することに決めたという。
お金の管理と適切な運用が信用を築く
たった一人の家計であっても、お金の管理と資産運用はついてまわる。
さらに、いずれ投資や起業をしようとする人ならば、お金を管理し預金を増やしていくことが、自分の信用を築くことでもあることを、しっかり認識しておこう。
「自分個人のお金を管理できない人に、会社や投資物件のお金の管理ができるのか」と融資を頼みに行った金融機関に問われたら、どうやって相手を説得することができるだろう。
働いてお金を稼ぐようになったら、お金(とお金を扱う自分)をコントロールすることの大切さを意識するようにしよう。