四つの考え方のタイプ

  1. 四つの分野の能力
  2. それぞれの特徴

四つの分野の能力

金持ち父さんはこう言った。

「起業家として成長したいと思ったら、この四つの分野の能力をすべて伸ばす必要がある」

(「金持ち父さんの起業する前に読む本」(筑摩書房))

四つの分野とは、以下のものだ。

Aタイプ(Analytical skills)
分析能力・批判的思考

Tタイプ(Technical skills)
技術的能力・熟練

Cタイプ(Creative thinker)
創造的思考・柔軟性のある理論

Pタイプ(People skills)
人間関係・リーダーシップ

上の二つは、一般に学校での頭の良さを備えた人が持っているとされる特性で、下の二つは実社会での頭の良さを備えた人の持つ特性だと言える。

次の項では、この四つの考え方をする人の特徴を見ていこう。

それぞれの特徴

Aタイプの考え方をする人
学校で数学の問題を解くのが大好きだった人がこのタイプだ。

Aタイプの人に新しいアイディアを話すと、恐らく柔軟性を持ってそのアイディアを受け入れてはくれず、批判的なコメントや皮肉の混じったコメントが返ってくるだろう。

このタイプの人は、すばやく決断を下すのではなく、時間をかけて考えて分析するのが普通だからだ。

Tタイプの考え方をする人
技術的なことにとにかく強いという人がこのタイプだ。

難解な技術用語で話すコンピュータマニアや車の修理方法を知っているカーマニアなどが該当する。

Tタイプの人は後述のPタイプの人と正反対である場合が多い。なぜなら、Tタイプは自分と同じ技術分野に興味を持っている人以外とはあまり打ち解けられないからだ。

Cタイプの考え方をする人
仕事において創造性を発揮する芸術家タイプの人がCタイプだ。

芸術家といっても、創造的な人という意味であり、実際は会計士でも弁護士でもいい。

Cタイプの人は物事を全体的に見るのが好きで、枠にはまらず自由な発想をする。そのせいでAタイプの人が相当イライラさせられることも多いが、論理に柔軟性があるというのは、納得して新しい考え方を受け入れる幅が広いということだ。

Pタイプの考え方をする人
このタイプの人の多くは、生徒会の会長に立候補したり、クラスで「一番人気のある生徒」に選ばれたりしたことのある人だ。

Tタイプの人とは違って、誰にでも話しかけられる。ビジネスの世界では、スタッフや従業員に好かれ、この人のためなら何でもやろうという気持ちになる。

Pタイプの人が、ビジネスに必要なスキルも持ち合わせていれば、素晴らしいリーダーになれる。

金持ち父さんはこう言った。

「ビジネスにとっては、考え方の四つのタイプすべてが大事だ。スモールビジネスが小さいままだったり、失敗したりするのは、この四つのうちどれかの考え方が足りないからだ」