投資対象にみる金持ちと中流の違い

  1. 貯蓄とファイナンシャル教育
  2. 良いファイナンシャル教育が必要
  3. 大事なものにだけ投資する

貯蓄とファイナンシャル教育

金持ち父さんはこう言った。

「お金を貯めるにはファイナンシャル・インテリジェンスはまったくいらない。やろうと思えば、サルを訓練してお金を貯めさせることだってできる」

(「金持ち父さんの予言」(筑摩書房))

お金を貯めているから自分はすごく頭がいいと思っている人はたくさんいる。

だが、お金を貯めるのは難しいことではない。

銀行の預金カウンターの前に歩いて行きさえすればよいからだ。

お金を貯めるのは賢い方法ではあるかもしれないが、ファイナンシャル・インテリジェンスは大して必要ないのだ。

金持ち父さんは、ファイナンシャル教育の重要性を金持ちと中流の投資対象を引き合いに次のように説明している。

良いファイナンシャル教育が必要

金持ちと中流の投資対象の比較は、以下のようになる。

■金持ちの投資対象
いいファイナンシャル教育
ビジネスを築く
大規模な不動産投資
所有権を伴った私的な投資
ヘッジファンド
個人的な資金運用者
私募
リミテッド・パートナーシップ

■中流の人の投資対象
いい教育
給料の高い仕事
職業
持ち家
貯蓄
年金プラン
投資信託
小規模な不動産投資

上の比較を見て頂ければお分かりのように、金持ちの投資をするにはファイナンシャル教育が不可欠だ。

一方で、中流の投資をするのに必要なファイナンシャル教育はごくわずかだ。

中流の人でも金持ちになる人はいるが、しっかりしたファイナンシャル教育がないと、お金を儲けるために一生懸命働かなければならないし、金持ちのままでいるためにたくさんのお金が必要になってしまう。

ファイナンシャルIQが低ければ低いほど、お金を危険にさらす可能性が高くなるのだ。

大事なものにだけ投資する

金持ち父さんは、人間は自分が大事だと思っているものにだけ投資する、とロバート・キヨサキに教えている。

ファイナンシャルIQが高くなれば、たいていの人が危険と思うことが安全になり、中流以下の人が安全と思っていることが危険に思えるようになる。

それはすべて自分が何を大事だと思うかにかかっている。

大事だと思っているものが、最終的に投資するものなのだ。

株式市場の大暴落が恐怖をもたらすのは、ファイナンシャル教育が不足している人たちに対してだけだ。

しっかりしたファイナンシャル教育を受けている人にとっては、金持ちになる好機になる。

金持ち父さんはこう言った。

「しっかりしたファイナンシャル教育を受けていれば、市場が上がろうが下がろうが心配ない。
いずれにしてもきみは喜んでいられる」