日本は格差が拡大している

  1. 増大する富裕層
  2. 貯蓄ゼロの層も増大
  3. 政策は格差拡大を助長

増大する富裕層

この数年間で、日本では富裕層が大幅に増加しているという。

ある調査によれば、純金融資産を5億円以上保有している超富裕層は、2011年には5万世帯だったのが、2018年には8万4千世帯に増えたという。

純金融資産を1億円以上、5億円未満保有している富裕層も、2011年の76万世帯から2018年の118万3千世帯へと増えている。

これらは純金融資産の額を調べたものだが、それ以外の形、例えば収益不動産などで資産を保有している層があることも当然想定できるだろう。

貯蓄ゼロの層も増大

そうした資産はさらに収入を生み、まさに、ロバート・キヨサキが言うように「金持ちがますます金持ちになる」という状況になっているのかもしれない。

一方で、貯蓄ゼロの世帯が増えているというニュースも流れている。

最初に示した富裕層の増大とは調査対象となる期間がずれているデータだが、厚労省の調査などから数字を拾ってみると、2012年から2015年のあいだに、貯蓄ゼロの世帯は1,421万7千(29.5%)から1,888万6千(37.4%)へと、466万9千(7.9ポイント)も増加しているという。

おそらく、2019年の現在、貯蓄ゼロの世帯はさらに増加ししていることだろう。

政策は格差拡大を助長

今年の10月には消費税の増税が予定されているが、消費税は純金融資産5億円の人にも貯蓄ゼロの人にも「平等に」課税されるが、所得が低い人にとってより重く感じられることになる。

消費税増税にともなう便乗値上げも予想されるが、値上げの一部はこの春からすでに始まっているようだ。

さらに、国民健康保険料の大幅値上げも予定されているというが、保険料というものの、これも税金であるのは疑いない。

そうした状況に甘んじてはいられない、と思ったら、投資を学び富裕層になろうとするのがいいのか、こんな格差社会は許せない!と声を上げるのがいいのか。

とにかく現実をじっくり見てよく考えてみてほしい。