金持ちはなぜ破産するのか

  1. 3つめの会社でようやく成功
  2. 金持ちが破産する理由とは
  3. お金との付き合い方を学ぶ

3つめの会社でようやく成功

「金持ち父さんの投資ガイド」(筑摩書房刊 入門編と上級編の2冊)は、金持ち父さんがロバート・キヨサキに教えてくれた、投資家になるためのレッスンについてまとめたものだ。

ベトナム戦争から帰ったキヨサキは、ふたたび金持ち父さんのもとで学びはじめ、起業や投資の経験をつみ重ねていった。

だが、そこから一直線に金持ちになることができたわけではなく、会社を立ち上げ数百万ドルを稼ぎ、金持ちになってはそれを失うということを繰り返した。

3つめの会社を立ち上げて軌道に乗せることで、ようやく金持ち父さんの教えを自分のものにすることができたという。

なぜ人は金持ちになっても、せっかく手に入れたお金を失ってしまうのだろうか。

これについてキヨサキは、「金持ち父さんの投資ガイド 上級編」の「第十二章 金持ちはなぜ破産するのか」で、次のように書いている。

金持ちが破産する理由とは

金持ちがなぜ破産するのか聞かれたときに、考えられる理由としてキヨサキがあげるのは次のようなものだ。
これらはどれも個人的体験から出てきたものだと言う。

1.お金のない家庭で育った人は、たくさんのお金の扱い方を知らない。

2.人がお金を手にしたときに案じる過度の幸福感は、麻薬によって精神が高揚した状態に似ている。

3.お金が入ると、友人や親せきが近づいてくる傾向がある

4.大金を手にした人は突然投資家になるが、そのための教育と経験が伴っていない。

5.お金を失うことに対する恐怖が増す。

6.金持ちになっても、いい支出と悪い支出の違いがわからない。

お金との付き合い方を学ぶ

ここでキヨサキが挙げている項目を読むと、金持ちになっても結局、問題になるのはお金についての考え方、お金との付き合い方であることがわかる。

お金について頭で理解することができても、自分の感情や行動をコントロールできなければ、結局は金持ちのままでいることはできない。

それに、お金をたくさん持っているからといって金持ちになったわけではないし、お金をどう使うかがわかっていないと金持ちのままでいることが難しい。

お金を持ちすぎるのは、お金が足りないのと同じくらい大きな問題になることがある。
なにより、お金がたくさんあることで、人は気持ちがハイになって正気を失ってしまうことが多い。

金持ち父さんは次のように言っていた。
「マネー・ハイ(お金による高揚感)に襲われると、人は、実際は前より愚かになりつつあるのに、反対にあたまがよくなったように思う。
自分が世界を所有しているような気分になり、黄金に囲まれたエジプトのツタンカーメン王のようにお金を使い始める」

金持ちでありつづけるためには、お金があることに慣れ、自分とお金をうまくコントロールできるようになるしかないのかもしれない。