人によって読み方が違う
ロバート・キヨサキの『金持ち父さん 貧乏父さん』は、実は読む人によって受け取り方が大きく変わるようだ。
「お金お金と繰り返し言われるのでいやになり、読み通せなかった」「一生懸命働いてきたことを馬鹿にされているように感じた」という人も一定数いるようだが、読んだあとにこの本に刺激されて何らかの行動をとった人が多いようだ。
「キャッシュフローゲームをやってみた」「ほかの本も読み始めた」「さっそく株式投資(またはFX)を始めた」「ネットワークビジネスの話を聞きに行った」「不動産投資の本を買って勉強を始めた」「ビジネスを立ち上げるためにいろいろ調べ始めた」などなど、いろんな人がいる。
人によってこれだけ反応が違ってくるのはとても興味深いが、いったいキヨサキのイチオシはこのうちどれなのだろう。
興味をもったものから始めよう
キヨサキの答えはおそらく、「その人がどういう人かによってイチオシは違う」となるのではないかと思う。
まだ何をしていいのかわからない人、具体的行動に移る準備ができていないと感じる人には、「キャッシュフローゲームをする」や「ほかの本も読む」がお勧めだろう。
ビジネスの基本であるセールスを学びたいと思う人は、「ネットワークビジネスの話を聞きに行く」「ネットワークビジネスをやってみる」のもいいかもしれない。
すでにビジネスの経験があり、不動産投資や起業にターゲットを絞っている人は、「不動産投資の本を買って勉強を始める」「実際に物件を見に行く」とか、「ビジネスを立ち上げるために調べ始める」「起業した人の体験談を聞く」というのもいいだろう。
投資の基本はビジネス
実はこのうちで「株式投資やFX」はいちばん入りやすく手掛ける人も多い投資だが、自分でコントロールがほとんどできないという意味でキヨサキがあまり積極的に勧めていないことは、頭の片隅に置いておいていいことかもしれない。
キヨサキは、投資の基本はビジネスだと繰り返し強調している。
言うまでもないことだが、株式投資もその企業がやっているビジネスがうまくいっているから株式の売買が成り立つわけだし、不動産投資も不動産を貸して賃貸料が収入として入ってくることで成り立つビジネスだ。
だからこそ投資家を目指す人でも、ビジネスの経験を積み、ビジネスがどのように成り立っているのかを理解することが大事になるとキヨサキは言う。
ここは基本として押さえておくべき点なのではないだろうか。