国の経済力の源とは何か

  1. アベノミクスと経済の見通し
  2. 世界経済と日々の暮らし
  3. 人口は経済の源

アベノミクスと経済の見通し

報道によると、「世界貿易機関(WTO)は先月30日、2015年の世界貿易の伸び率予想を4月時点の3.3%から2.8%へと下方修正した」という。

WTOが先行きリスクとして指摘しているのは、「新興国や途上国経済の予想以上の大きな落ち込みや、FRB(米連邦準備理事会)の利上げ開始によるマネーの流れの不安定化、欧州への難民流入による想定外のコスト増加」などだ。

こうした世界経済の大きな変動も気になるが、一方で日本経済の見通しも決して明るくはないようで、「7~9月期の鉱工業生産指数および国内総生産(GDP)伸び率はマイナスになるだろう」との見方が強くなっているようだ。

アベノミクス「新三本の矢」という言葉も、むなしく響くように感じられる。

また、こうした世界経済の動きは、キヨサキが『金持ち父さんの予言』などで描いていた変化の道すじをそのままたどっているように見える。

世界経済と日々の暮らし

では、世界経済や日本経済が落ち込めば悪いことばかりが起こり、私たちの暮らしは苦しくなって、金持ちになる機会は失われてしまうのだろうか。

それについてキヨサキは次のように言っている。

経済の大きな流れと日常の生活とはリンクしているものの別物であり、極端なことを言えば国の経済が破たんしようが、人は毎日食べたり飲んだり遊んだりして暮らしていくという点では変わりがない。

ある意味で、ビジネスチャンスはそうした日常のなかでこそ見つけられるのかもしれないし、さらに言えば、社会や経済が大きく変わることで、まったく新しい可能性が生まれることも期待できるだろう。

人口は経済の源

ただし、いまの通貨はその国の経済力(国内総生産=GDPなど)によって裏書きされているため、国の経済力が落ちれば通貨価値も落ちていくことになる。

そしてその経済力の源になるのが、国民の人口(ことに生産人口)であることはいつの時代も変わりがない。

日本で少子高齢化が進んでいることは以前から言われており、出生率なども多少改善されてきていたが、311以降は人口の減少傾向が強まっているという統計が出ているようだ。

明るい未来とビジネスチャンスを作っていくためにも、なんとか日本の人口が増えるような方向に政治や社会が変わっていってほしいものだと思う。