3つのキャッシュフローのパターン
自分の経済状態を把握するためには、財務諸表を確認してみればいいとロバート・キヨサキは言う。
知ってのとおり財務諸表とは、簡単にいえばその人の収入と支出、資産と負債をまとめたものだ。
財務諸表を見れば、その人のキャッシュフロー(お金の流れ)のパターンが把握できる。
『金持ち父さん貧乏父さん』(筑摩書房刊)でキヨサキが示しているのは、次の3つのパターンだ。
貧乏な人のキャッシュフロー
まずはじめは貧乏な人のキャッシュフローだ。

この図からわかるように、仕事から生まれた収入が支出としてそのまま出て行って、「その日暮らし」になってしまう。
つまり、お金の面から考えれば「今日」しかない状態にあると言えるだろう。
そして、お金が入ってきたと思ったら出ていくので、結局手元には何も残らず、いつまでたっても状況は改善されない。
中流の人のキャッシュフロー
次に中流の人のキャッシュフローを示すとこうなる。

中流の人は貧乏な人に比べて収入も多いが、そのお金で家や車、家具や家電など、たくさんの物を買う。
すると「昨日」買ったものの支払いのために、せっかく「今日」稼いだお金が出て行ってしまう状態がずっと続くことになる。
貧乏な人に比べて収入が多いものの、同時に支出も増えるので、やっぱり結局は手元に何も残らないことになってしまうのだ。
金持ちのキャッシュフロー
最後に金持ちのキャッシュフローを示そう。

金持ちの場合はこれまでの2つのパターンとは違って、仕事からではなく、資産からお金が入ってくる。
そして金持ちは、そのお金をまた資産を増やすことに使う。
ロバート・キヨサキの考えによれば、財務諸表の支出は「今日」を、負債は「昨日」を、資産は「明日」を示しているという。
だから、自分のお金をコントロールできない人には資産がない、つまりお金の面での「明日」はないということだ。
あなたの財務諸表には「明日」があるかどうか、一度調べてみよう。