行動しなければ何もはじまらない
金持ちになるためにはキャッシュフロー・クワドラントの左側から右側に移る必要があると、ロバート・キヨサキは『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント」(筑摩書房刊)のなかで言っている。
つまり、従業員(E)や自営業者(S)からビジネスオーナー(B)や投資家(I)になるということだ。
このことについて頭で理解できたとしても、実際に行動に移そうとすると立ち往生してしまう人は多い。
「失敗するのがこわい」と言って何もしない人や、本ばかり読んで先に進まない人、正しい答えを求めてばかりの人が多いとロバート・キヨサキは言う。
だが、行動してみなければ何も始まらない。
けがをしないように、失敗してそこから学べるように、まずはヨチヨチ歩きから始めよう、とキヨサキは言う。
長期の見通しを立てる
貧乏な家庭に生まれて金持ちになっている人たちを対象にしたある調査研究によると、そういう人たちはどの国でも次のような特質を持っていることがわかった。
1.長期的な見通しとプランを持っている
2.あとになって報われることが肝心だと思っている
3.「複利の力」を自分に有利に利用する
ここで言う「複利の力」とは、お金についてだけではなく、たとえば知識や経験を蓄積していって大きく生かすことも意味している。
あなたは長期的な見通しとプランを持って、複利の力を生かしているだろうか。
すぐに見返りを求めない
この調査は同時に、わずか三代のうちに一族の財産をほとんど失ってしまった富豪についても調べている。
当然ながら、そういう人たちはさきほどとは逆の特質を持っている。
1.短期的な見通ししかもっていない
2.すぐに満たされることを望んでいる
3.複利の力をマイナスの方向に使う
あなたのまわりには、先のことを考えずに今を消費して楽しむことだけを求めている人はいないだろうか。
「手っ取り早く金持ちになる方法」や「いますぐ儲かるやりかた」ばかり求めている人はいないだろうか。
即効性のある解決法を求めるよりも、この先、自分がどんな人間になるべきかを考えたほうが、結果が速く得られたりする。
つまり、昔からよく言うように「急がば回れ」ということなのかもしれない。