金持ち父さんのアンフェア・アドバンテージ
ロバート・キヨサキの新刊、『金持ち父さんのアンフェア・アドバンテージ――知っている人だけが得をするお金の真実』(筑摩書房刊)が刊行された。
『金持ち父さんシリーズ』はこのところ改訂版の刊行が続いていて、新刊が出るのは4年ぶりのこと。
タイトルの「アンフェア・アドバンテージ」とは、「知っている人だけが得をする大事なこと」を意味するという。
オビには「お金のルールが変わった。これさえ知れば、不況も金融危機も最大のチャンスとなる。知識、税金、借金、リスク、補償の5つについて学ぼう」とある。
この「お金のルールが変わった」とは、いったいどういうことだろうか?
世界にはお金があふれている
「お金のルールが変わった」とは、「世界にはお金があふれている」ということだとキヨサキは言う。
いま、各国政府は不景気にしたくないから、どんどん不換紙幣――キヨサキは「贋金」と呼んでいる――を印刷し続けている。
その結果、何兆ドルものお金が行き場所を求めてさまよっていて、どこかの市場が動きそうだとなったら、そこに急激にお金が集まりバブルが生まれ、バブルがはじければまた別の新たな行き場所をさぐることになる。
どんどん不換紙幣が印刷されれば、当然、お金の価値は下がっていくから、貯金をする人が損をし、金や銀の値段が上がる。
こうしたお金の大きな動きを知らなければ、お金の真実は見えてこない。
ファイナンシャル教育がカギとなる
「お金のことで一生苦労するのはしかたない」とあきらめている世界中の人に、キヨサキはそんな考え方はやめようと呼びかけてきた。
自分自身は自分の力で変えられるのだから、今の状況に満足できなければ自分が変わればいい、そうキヨサキは言う。
この本でキヨサキがアンフェア・アドバンテージと呼んでいるのは、ファイナンシャル教育のことだ。
本物のファイナンシャル教育=お金についての教育は、「こんな生活をしたい」「家族にこんな生活をさせたい」といった思いを実現するための手助けをしてくれる。
まず、お金について真剣に学び、実践することから始めよう。