お隣の家計を覗いてみる

  1. 既婚者の小遣いが過去最低額に
  2. 物価は上がり、給料は上がらない
  3. 20代男性の4人に1人が副業している

既婚者の小遣いが過去最低額に

先月末、ある生命保険会社が家計についてのアンケートのまとめを発表したが、それによると既婚者の小遣い(毎月それぞれが自由に使えるお金)が2007年の調査開始以来、過去最低になったという。

回答内容を見ると、月の平均額は、昨年からなんと4500円近くも減少し、25082円となっている。ちなみに男性の平均額は31,764円、女性の平均額は18,424円だという。

昨年と比べて家計に余裕ができたかという問いについては、「余裕ができた」と答えた人が8.0%だったのに対し、「余裕がなくなった」と答えた人は23.3%と約3倍という結果だった。

物価は上がり、給料は上がらない

その理由としては、「余裕がなくなった」という人の4割近くが「日用品・食料品への支出が増えたため」と答え、「余裕ができた」という人の4割以上が「給料が上がったため」と答えた。

この結果からは、給与の上昇が物価の上昇に追いついていないことが読み取れるが、その原因のひとつは企業の利益が内部留保され、従業員の人件費にまわされていないことだと言われている。

実際に、給料が上がった人とそうでない人のあいだでは、かなりの格差が生まれていることが容易に想像できるし、多くの人が足りない生活費をなんとかやりくりしようとしている様子もアンケートから読み取れる。

たとえば、「節約に気を遣っている」という人が8割を超えており、実際に行っていることとして、「電気をこまめに消す」「冷暖房の温度を調整する」「外食を控える」「カードポイントを活用する」などの項目が上位にランクしている。

20代男性の4人に1人が副業している

一方、支出をおさえるのではなく収入を増やそうとする人も当然いて、「副業をしている」と答えた人が全体で12.0%、なかでも20代男性で24.6%、20代女性で17.9%と、特に若い人のあいだで副業が多いことが見て取れる。

副業をする理由としては、「生活をするのに必要なため」「時間を有効活用するため」「趣味にお金を使うため」がトップ3に挙げられている。

では彼らがどれだけ稼いでいるかと見ると、副業による年収は、平均で約37万円、10万円未満が32.5%、30万円未満が30.9%となっているが、100万円を超えている人も13.4%と1割以上いることがわかる。

これらの数字を多いとみるか少ないとみるかは人によって分かれるだろうが、ロバート・キヨサキの言うように、金持ちになりたかったら副業から始めて大きなビジネスに育てていくのも一つの選択肢かもしれない。