ついに日経平均は3万円を突破

  1. 15日終値で30,084.15円を記録
  2. 2020年の個人消費はマイナス5.9%
  3. 実体経済はいつ回復するのか

15日終値で30,084.15円を記録

先週も書いたように、今年の1月8日、日経平均株価は終値で2万8000円を回復し、ちょうど一か月後の2月8日には、終値で2万9000円を回復した。

続けて「次は日経平均3万円突破か」と書いたのだが、本日2月15日、終値で30,084.15円とあっさり3万円を超えて終わった。

これは1990年8月以降、30年6ケ月ぶりの水準で、バブル崩壊後の最高値を更新したことになる……とまた同じ記述を繰り返すことになるわけだが、この先どうなるのだろうか。

ニュースなどでは、10~12月期のGDPが年率換算で12.7%と大幅に伸びたのが好感され株価が値上がりした、としている。

2020年の個人消費はマイナス5.9%

しかしながら、2020年通年で見ると、日本のGDPは11年ぶりのマイナスとなり、マイナス4.8%を記録している。

さらに、個人消費がマイナス5.9%と過去最大の落ち込みとなったことは、重く見る必要があるだろう。

株価が回復しても実際の景気はよくなっていないし、富の偏在が進んでいることも素直に認めるしかない。

株価の回復自体が、日銀などの買い支えでゲタを穿かせてもらっていることも頭に置いておく必要がある。

実体経済はいつ回復するのか

今の株価の上昇を「アメリカの財政政策に期待して」とか「コロナ後の経済回復に期待して」と見る向きもあるが、実際にコロナ禍が終わったときには、材料出尽くしで株価が下がる可能性もかなりあるので、そういった面でも手放しで喜んではいられない。

本来なら、株価が上がる→インフレとなる→景気が回復する、という流れになるのだろうが、日本はデフレを脱却できないままだ。

政府は個人への再度の給付金支給には否定的だし、ケイタイ料金の値下げに固執していたり、コロナ増税をほのめかしたりするので、このままデフレ状態がつづき、景気も低迷したままになるのではないかと心配になる。

なんともちぐはぐな気がしてならない。