キャッシュフロー・クワドラントの右側へ

  1. キヨサキがたどった道
  2. EからS、SからB、Iへ
  3. 経験をふまえて教える

キヨサキがたどった道

『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』(筑摩書房刊)の改訂版に、新たに加えられたまえがき「あなたのゴールは何か」のなかで、キヨサキは自分の道を見つけることが、この本のテーマだと書いている。

キヨサキ自身、長いあいだ自分の道を探して、いろいろなことを経験してきた。

航海士の資格をとったあと、海兵隊員となり、軍用ヘリコプターのパイロットとしてベトナムで戦った。

退役後はゼロックスのセールスマンとしてセールスを学び、いくつかの会社を起業して失敗を経験しながらも経済的自由を得て、今は世界的ベストセラー『金持ち父さんシリーズ』の著者として知られるほか、教育関連の会社、不動産、金・銀鉱山の会社、油田などを所有している。

EからS、SからB、Iへ

キヨサキがたどってきたのは、キャッシュフロー・クワドラントの図で言えば、クワドラントの左側から右側、ESからBIへの道だ。

ベトナムから帰ったキヨサキは、ゼロックスのセールスマンとしてEクワドラントでビジネスを学び、数年後に最初の起業をした。

ベルクロを使った財布の会社、音楽アーティストのノベルティグッズの会社などを経て、最終的にお金やビジネスについて教えるセミナー会社で成功し、並行して不動産を買うことで経済的自由を手に入れることができたという。

『金持ち父さん 貧乏父さん』が世界的なベストセラーとなったのは引退後のことであり、また、金・銀鉱山や油田などのビジネスで株式公開にかかわったのはその後のことになる。

経験をふまえて教える

Eクワドラントから出発したキヨサキは、BやIのクワドラントに向かって絶えず努力してきたが、『金持ち父さんシリーズ』でも書いているようにいくつもの失敗を経験し、短い間ながらホームレス状態も経験している。

お金や起業について教える教師となることが、キヨサキにとっての「自分の道」であったが、それ同時に、キャッシュフロー・クワドラントの左側から右側へと移ることもたどるべき自分の道だった。

キヨサキは自分自身で起業を経験し、それをふまえて本を書きセミナーを行っている。

彼が自分の経験を惜しみなく私たちに教えてくれるのは、自分の道を見つけて目標まで到達したからこそだろう。

自分の道を見つけるため、キヨサキの教えに学ぼう。