専門投資家が知っておくべきこと
ロバート・キヨサキは『金持ち父さんの投資ガイド 上級編』(筑摩書房刊)で、金持ち父さんは投資家を5つに分類していたと言っている。
つまり、適格投資家、専門投資家、洗練された投資家、インサイド投資家、究極の投資家の5つだ。
たとえばプロの株式トレーダーの大部分は、2番目にあげた専門投資家に分類される。
彼らはたいてい、ありあまるお金を持っているという点ですでに適格投資家であり、お金についての教育に投資して、十分な知識と技術を持っているという点で専門投資家だ。
専門投資家は、ファンダメンタル投資とテクニカル投資、両方のの知識と技術をもっていなければいけない。
だが、投資家だと自認している人でも、ファンダメンタル投資とテクニカル投資、どちらの知識と技術も十分でないことが多い。
ここ数年人気の高いデイトレーダーも、十分に学び受け分析能力を身につけていなければギャンブラーでしかなく、平均2年足らずで市場から退場することになってしまう。
2つの違いを知る
ファンダメンタル投資家としてよく知られているのはウォーレン・バフェットだ。
ファンダメンタル投資家たちは、企業の財務諸表を分析し、その業界と経済全般の動向も調査して、これから伸びていくだろう優良な企業の株に投資する。
つまり、保有していればずっと配当を生み続けてくれるような企業の株を見つけ出して買うというわけだ。
これに対して、テクニカル投資家たちは、株価と出来高の変動を示すチャートなどをもとに投資する。
テクニカル投資の強みのひとつは、株価が上昇するときだけではなく、下落するときも利益を生み出すことが可能な点だと言えるかもしれない。
専門投資家たちは、市場の上昇と下落、いずれの場合でも安心していられるようにリスクヘッジをして、同時に利益を生み出す。
情報時代には暴落が起こりやすい
今や、世界中がネットでつながり、情報だけでなく、お金も瞬時に移動させることができる時代になっている。
そのため、何か大きなリスクだと判断されるようなことが起こると、専門投資家たちはそろって資金を安全なところへと移動させる。
その速度と傾向は、技術の発達のおかげもあって以前よりもずっと大きくなっている。
うまくいっているからといって、リスクヘッジもせずに、上昇のトレンドに乗り続けていると、そのうち暴落に出会って痛い目に遭うことになるかもしれない。
上昇しつづける相場というものは、絶対にないからだ。
だから、お金についての教育に投資して、十分な知識と技術を持つことで自分のお金を守るようにしよう。
キヨサキの開発したゲームのうち、キャッシュフロー101はファンダメンタル投資の考え方を、キャッシュフロー202はテクニカル投資の考え方と技術を教えてくれる。