財務諸表を学ぼう
投資家になるためには、財務諸表が読めるようになる必要がある。
すでにみなさんは知っていると思うが、財務諸表は、損益計算書と貸借対照表から構成されている。
ごく簡単に言うと、企業や個人の収入と支出、資産と負債がどうなっているのかを表したものだ。
財務諸表が理解できれば、その企業がうまくいっているのかどうかを、数字の面から読み取ることができる。
もちろん、財務諸表からはその時点での状況しか読み取れず、この先その企業がどうなっていくかは書かれていない。
だが、企業を知るためには、まずは現状を押さえることが必要不可欠だ。
これは個人の場合でも同じだ。
キャッシュフローのゲームシートは財務諸表
『金持ち父さんの投資ガイド 上級編』(筑摩書房刊)でロバート・キヨサキが言っているように、財務諸表を読めない人の財務諸表はたいていめちゃくちゃだ。
なぜなら、財務諸表を知らないために、自分のお金の現状がどうなっているかも把握できないでいるからだ。
逆に言えば、財務諸表がどういうものかを知ることで、自分の財務諸表がどうなっているかにも自然と興味がわいてくる。
さらに、自分の財務諸表、つまり自分のお金の現状がどうなっているかがわかれば、それをよりよいものにしていこうという意欲がわくだろう。
ロバート・キヨサキが開発したゲーム、キャッシュフロー101のゲームシートが財務諸表になっているのは、みなさんご存じだと思う。
キャッシュフロー101とは、自分の財務諸表をチェックしながら投資をしていき、ラットレースを抜けるゲームだと言うこともできる。
ゲームを楽しむだけでなく、これをあなたの現実の生活に生かすことができないだろうか。
リアルライフでゲームをする
ある人から聞いた話だが、その人は友人と定期的に集まって、ボードゲームのキャッシュフロー101をプレーしている。
そのゲーム会ではたまに、ゲームシートに職業カードのデータを書き込むかわりに、自分たちのリアルなデータを書き込んでプレーしたりするという。
つまり、自分自身の財政状況をベースにして、ラットレースから抜け出るシミュレーションをするわけだ。
とても面白い試みだと思うので、一度やってみることをお勧めしたい。
あるいは、キャッシュフローのゲームシートを参考にして、ぜひ一度、自分の財務諸表を書いてみてほしい。
そうすれば、自分のお金の現状がリアルに把握できるはずだ。
そしてさらに、自分の財務諸表をゲームシートとして、現実の生活の中でラットレースから抜け出すゲームをしてみる、そう考えてみてはどうだろうか。