投資はプランだ

「金持ち父さんの投資ガイド 入門編」(筑摩書房刊)でロバート・キヨサキが書いているように、投資にはさまざまな商品や手法があり、すべてを知っている人などいない。

では、どうやって投資先や手法を選んだらいいのかと悩む人も多いだろうが、その前にまずはっきりさせておくべきことがある。

それは、あなたはいったい何のために投資をするのか、それによってどうなりたいのか、ということ、つまり投資をする目的だ。

いま、あなたはどのような経済状態にいて、将来はどういう状態になりたいのかを、はっきりさせなければならない。

それをはっきりさせたところで、ようやく投資のプランが立てられるようになるのだ。

投資は乗り物(ヴィークル)だ

金持ち父さんは、投資商品はよくヴィークル(乗り物)と呼ばれることがあると、ロバート・キヨサキに教えてくれた。

投資は乗り物だといわれても、なんのことだかよく分からない。

どういうことかと聞いたロバートに、金持ち父さんはこう教えてくれた。

投資商品や投資手段は、いわば、移動の手段、いまの経済状態から将来なりたいと思っている状態まで運んでくれる、自動車や飛行機のようなものだということだ。

移動する距離とそれにかける時間、乗り手の状態など、人によって違うのだから、最適な乗り物も当然違ってくる。

だからこそ、自分なりのプランを立て、その移動にふさわしい投資を選ぶことが大切なのだ。

投資は単純な作業だ

投資というと、わくわくドキドキするような、刺激的なことだと思っている人も多い。

だが、投資はギャンブルとは違う。

これまで見てきたように、投資とは、プラン通りに目的地まで行き着くための乗り物なのだ。

プランを決めたら、そのプランに従って、淡々と実行していかなければならない。

ロバート・キヨサキが引用している金持ち父さんの言葉を心に刻んでおこう。

「金持ちになるためには、ロケット工学の学者になる必要はない。大学教育も高給のとれる仕事も、スタートを切るためのお金も必要ない。やらなければいけないのは、ただひとつ、自分が何を欲しいと思っているかを知り、プランを立て、それにかじりついて実行することだけだ」

あなたにはそれができるだろうか。