安心と快適と金持ちになること

ロバート・キヨサキは『金持ち父さんの投資ガイド 入門編』(筑摩書房刊)で、投資について考えるとき、まず決めなければならないことがあると言っている。

それは、「安心していられること」「快適であること」「金持ちになること」のうち、どれを最優先にするか、ということだ。

この3つのうち、自分が何をいちばん大切に思っているかを、投資を始める前にまず確認しておく必要がある。

自分の基本的な価値観を確かめる、と言い換えてもいいかもしれない。

どれがいい、どれを選ぶのが正しい、という問題ではなく、個人的な資質の問題だとキヨサキは言う。

ただ、金持ちになるためにはそれなりに努力が必要であり、安心を求めるのなら、お金のありあまる世界からは遠いことを理解しておく必要がある。

「安心していられること」「快適であること」「金持ちになること」、この3つのうち、あなたはどれを1番に選ぶだろうか。

投資にはさまざまな種類がある

次に、投資にはさまざまな種類があることを理解しておきたい。

大きな家族を持つことを投資だと考える人もいるし、いい教育を受けて資格をとり、いい会社で働くこともひとつの投資だと言う人もいる。

そのほかに、いわゆる投資商品に投資する人も増えているが、商品の種類はとても多い。

株式、投資信託、不動産、保険などがあるが、細かく見ていけばきりがないほどだ。

さらに、それにどう投資するかという手法も、デイトレや長期投資から始まって、数限りなくある。

ただし、投資商品のすべて、投資手法のすべてに精通した人はだれもいない。

だれもがごく限られた商品と手法しか見ていないから、それぞれに市場の見方が大きく違ってくる。

だからこそ投資は分かりにくいとも言える。

人によって意見が違うのが当然であり、それぞれに一理あることを理解した上で、いろいろ検討してみることが必要だ。

起業こそ投資だ

金持ち父さんは、人の役に立つものを作り出す大きなビジネスを起こすこと、つまり起業こそが究極の投資だと考えていた。

究極の投資家とは、ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットのような人だ。

人に役に立つものやサービスを作り出すビジネスなら、大きく成長することができ、時には、何百億、何千億円もの価値をもつようになる。

ビジネスが大きく成長すれば、その一部を保有したい、そこに投資したいという人も増えてくる。

そうなったら、株式を公開することで、大金持ちになることができる。

そこまで大きなビジネスは作れなくても、もっと規模の小さなものを作ってその一部を人に売ることは、あなたにもできるかもしれない。

まずは、人の役に立つものやサービスを作り出し、起業することを考えてみよう。