私たちのお金に対する陰謀
ロバート・キヨサキの新刊『金持ち父さんの「大金持ちの陰謀」』が、いまwebちくま http://www.webchikuma.jp/ で無料公開されているが、最新の更新ですでに第三章まで読めるようになった。
これまで公開された章のタイトルは、次の通りだ。
はじめにが「何が諸悪の根源か」、第一章が「オバマは世界を救えるか」、第二章が「私たちの教育に対する陰謀」、第三章が「私たちのお金に対する陰謀」となっている。
第三章「私たちのお金に対する陰謀」のサブタイトルは、「銀行は決して破産しない」と、かなり刺激的だ。
銀行は決して破産しない?
章の最初に、エピグラフとしてこんな文章が引用されている。
「銀行は決して破産しない。銀行のお金がなくなったら、普通の紙きれに数字を書くだけで、必要なだけお金を発行することができる。」
これは、モノポリーのルールの一節だということだが、実は現実の世界もそのルール通りに動いているとキヨサキは言う。
もし私たちも同じことができればどんなにいいだろうとうらやましくなるが、銀行はなぜそんなことができるのだろうか。
お金は借金になった
それは、何度も繰り返しキヨサキが書いているように、「お金のルールが変わった」からだ。
ニクソン大統領がドルの兌換制を突然やめた1971年以降、ドルの貨幣価値は毀損され、お金は価値ゼロに、つまりは借金になった。
それ以降、ゼロからお金を生みだし、クレジットカードを使って消費することで、アメリカは豊かな暮らしを享受し、経済も発展してきた。
だが、それはいつまでも続くのだろうか。
歴史を振り返ると、政府が自分で不換紙幣を印刷した時は、そのお金は最終的には本来の価値であるゼロに戻った、とキヨサキは指摘している。
この指摘は、頭のなかにいつも置いておいて、繰り返し良く考えてみる必要があるのではないだろうか。