今こそリーダーが必要だ
アメリカの大富豪ドナルド・トランプとの共著『あなたに金持ちになってほしい』(筑摩書房刊)で、ロバート・キヨサキは次のように言っている。
引用してみよう。
これから先、多くの課題が私たちを待っている。
だから、今の私たちには、人のあとに従うだけの人間ではなく、先頭に立ってみんなを引っ張っていくリーダーがもっと必要だ。
今の世の中には、「……してもらって当然」と考える人たち、つまり、政府が私たちに代わって問題を解決してくれることを期待している人たちが多すぎる。
本書は、あなた自身がリーダーとなる手助けをするために書かれた本だ。
リーダーになるというのはどういう意味だろう?
次に三つの「定義」を上げるので考えてみてほしい。
(引用おわり)
リーダーは手本だ
それに続いて、キヨサキが考えるリーダーの定義が挙げられている。
まず「リーダーは手本だ」というもの。
手本になるというのはつまり、部下から尊敬される人間、高い基準に従って生きる人間だということだ。
あなたのまわりに、こういうリーダーはいるだろうか。
リーダーは、あなたが迷いや恐怖を克服し、より大きな人間になるためのきっかけを与える。
キヨサキが考えるリーダーの定義の二つ目がこれだ。
より大きな人間に変化しようとするとき、だれもが迷いや恐怖を感じる。
大きな人間に変化するというのは、いわば、これまでの古い自分は死んで新しい自分が生まれるようなものだから、迷いや恐怖を感じるのは当然だ。
真のリーダーは私たちが成長し、恐れていることもできるようにきっかけを与え、励ましてくれる。
あなたのまわりに、こういうリーダーはいるだろうか。
リーダーはものの見方を教える
世の中には、他の多くの人が見えない未来を見通す力を持った人がいる。
今のような大きな変化の時代を生きていくのに、これはとりわけ必要とされる力だ。
そして、そういうリーダーから、あなたは未来を見通す力を学ぶことができる。
あなたのまわりに、こういうリーダーはいるだろうか。
ロバート・キヨサキが金持ち父さんからもらったのは、お金ではなく、ものを見る力だった。
つまり、ファイナンシャル・リテラシー、目で見えないものを頭で見る力だ。
さいごにキヨサキの言葉を引用しておこう。
偉大なるリーダーであり、教師でもあった金持ち父さんは、私に自分の未来を見る視力を与えてくれたが、その未来をどんなものにするか決めるのは私に任せた。
偉大なリーダーはものを見ることができ、ものを見ることを他人に教えることができる。