大成功は大失敗のもと
ロバート・キヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」(筑摩書房刊)を読んで、自分がいかに投資で成功してきたかを自慢している本だと感じる人もいるらしい。
しかし金持ち父さんシリーズを読んでいけばわかるように、実際には、キヨサキほど自分の失敗を正直に書いている人は珍しいのではないかと思う。
たとえば、ナイロンとベルクロのサーファー用財布の会社を友人と立ち上げて大成功したが、この会社がそのあとうまくいかなくなったことも繰り返し書いている。
「金持ち父さんの予言」のなかでは、彼がこの失敗から学んだことを次のような10項目にまとめているので、それを見てみよう。
キヨサキがビジネスの失敗から学んだこと
1 友だちは必ずしもよきビジネスパートナーになれるとは限らない。
2 会社は利益を出しながらも経済的に大きな問題を抱える可能性がある。
3 ほんのちょっとしたこと、たとえば糸が足りないといったことがビジネス全体を止めることがある。
4 人はいつもきちんと請求書を払うわけではない。
人があなたに払ってくれなければ、あなたも常に請求書の支払いができるとは限らない。
支払わなければ、相手はあなたに好意を持たない。
5 特許や商標はビジネスを成功させるための大事な要因だ。
キヨサキがビジネスの失敗から学んだこと つづき
6 忠誠心は薄れることがある。
7 正確な財務記録、会計報告は不可欠だ。
8 強力な経営チームと、弁護士や会計士といった専門家を集めた強力なコンサルタントチームが必要だ。
9 ビジネスを築くにはたくさんのお金がかかる。
10 ビジネスを殺すのはお金の不足ではなく、経験の不足と、人間としての一貫性(インテグリティ)の不足だ。
もちろんこれは、キヨサキが自分の失敗から学んだことであり、失敗の数だけ学ぶべきことがあるし、人によってそれは違ってくるはずだ。
あなたが自分で経験したビジネスやその他の失敗から学んだことは何だろうか。