他人のビジネスを気遣うよりも自分のビジネスを

  1. メーデーは労働者の祭典
  2. 労働組合は対等にものを言うため
  3. 経営者と労働者の立場は違う

メーデーは労働者の祭典

今日はゴールデンウィークの谷間の5月1日、いわゆるメーデーだ。

メーデーは国際的な労働者の祭典日で、1886年にアメリカのシカゴで「8時間は労働、8時間は休息、残りの8時間は自分たちの自由に!」と労働時間の短縮を求めてストライキがおこなわれたのが起源だという。

この日は労働組合などが中心となって、今年ならたとえば最低賃金を1,500円に引き上げよ、とか、残業時間の上限を最大月100時間に設定する法律が制定されたのはおかしい、共謀罪反対、などの主張をしながらパレードをする。

労働組合なんて起業家を目指す自分には関係ない、と思っている人もいるかもしれないが、意外にもロバート・キヨサキは『改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん』(筑摩書房刊)のなかで、労働組合は大事だと言っている。

労働組合は対等にものを言うため

キヨサキの父は教育者で、教師の労働組合にも深く関わっていた。

教師に限らず専門的な職種で働いているのであれば、労働組合に入ってよりよい労働条件を獲得するのがいいとキヨサキは言う。

企業の経営者は利益を生むために努力するが、そのために人件費などの経費を削ることも当然あるし、労働者との間で利害の対立が起きる。雇われる側から言えば、経営者に向けて要求を出して交渉する際に、労働組合は対等にものを言うためにある程度有効なしくみだ。

経営者と労働者の立場は違う

一方で、労働者も経営者の視点を持て、経営者の立場でものを考えられるようになることが大事だ、と言われることが増えているように感じる。

たしかに、それまで雇われる側にいた人がいったん起業すれば、おそらく見えてくるのはまったく違った世界だろう。だが、雇われる側にいるままで経営者の視点を持ち、その要望を推し量ってそれに従っていても、それは経営者にとって都合のいい労働者でしかない。

経営者のビジネスを心配するのは経営者の仕事であり、他人のビジネスを心配する必要もその余裕もあなたにはないはずだ。

将来の起業を考えているなら、今はきちんと働いた分の給料をもらうか、給料はさておいて起業のために自分の経験値を上げるかしつつ、自分自身でビジネスを持つことを考えた方がいい。