体験を通して学ぶ

  1. いつ子供にお金について教えるか
  2. 5歳の子供でも、5ドル札と20ドル札の区別はつく

いつ子供にお金について教えるか

「金持ち父さんの 子供はみんな天才」(筑摩書房刊)は、子供の学習と教育をテーマとして書かれている。

ロバート・キヨサキは子供のころから金持ち父さんのもとで学んできたが、セミナーの席でよく次のように聞かれる。
「子供が何歳の時にお金について教え始めたらいいでしょう」
キヨサキはこのように答える。
「子供がお金に興味を持ち始めた時に」
それは、具体的は何歳ころなのだろうか。

5歳の子供でも、5ドル札と20ドル札の区別はつく

キヨサキは続けてこんな話をするという。
「私の友人が5歳の息子をもつ人がいる。その子供の前に5ドル札と20ドル札を並べてどちらが欲しいかと聞いたら、子供はどっちを取ると思う? そう、間違いなく20ドル札を取るだろう。」
つまり、5歳の子供でも、すでにお金に興味を持っているからこそ、5ドル札と20ドル札を区別することができる。

キヨサキ自身、お金持ちになりたいと思い、お金について強い興味をもったのは、9歳のころだった。
金持ちの家が多い学区にたまたま通っていて、友達の海辺の別荘に招かれて特別楽しい週末を過ごしたロバートは、「うちもあんな別荘を買おうよ」と言って父を怒らせてしまう。
キヨサキの家では家族が次々と病気になったこともあって、お金に困っていたのだ。
そうした経験がきっかけになって、何とかして金持ちになりたいという強い願いを持ち、彼は金持ち父さんのもとで学び始める。

「子供はみんな学ぶのが好き」というキーワードで書いたように、ロバート自身は言語的能力、つまり読むこと書くことを通して学ぶのが得意ではなかった。
だから、金持ち父さんのもとで学ぶ際も、実際に働くことを通して学んだり、金持ち父さんが仕事をしているのを見て学んだ。

そしてもうひとつ、「モノポリー」のゲームをすることで学んだ。
実際に身体を動かし、自分が行動することを通して学び、もっと知りたいという気持ちが生まれてから本を読んだりして学ぶ。
それが金持ち父さんの教え方でもあったし、彼にとっても、いちばんしっくりする学び方だったようだ。
「キャッシュフロー」というゲームを作り、「金持ち父さんシリーズ」を書き続けたのもそうした自分の体験があってこそのことだろう。

あなたの場合はどうだろうか。
自分がなぜお金について学びたいと思っているのか、自分にどんな学び方がいちばん向いているのか、改めて考えてみるのもいいかもしれない。