優等生でなくても成功できる

  1. 技術が高いから成功するわけではない
  2. 必要なのはコミュニケーション能力
  3. 実社会で役立つ能力を磨こう

技術が高いから成功するわけではない

「金持ち父さんの子供はみんな天才」(筑摩書房刊)のなかで、ロバート・キヨサキは次のような調査結果を紹介している。

1930年代後半に、アメリカのカーネギー研究所は人生で成功した人たちを対象に調査を行い、技術的な能力の高さが成功の原因の中に占める割合は15パーセント以下であるという結果を得たと言う。

たとえばAという医者がBという医者よりも成功を収めていたとして、必ずしも、Aのほうが評価の高い学校を出ているとか、よりすぐれた成績を収めたというわけではないということだ。

では、成功の原因となるのはどんな要素なのか。

必要なのはコミュニケーション能力

カーネギー研究所の調査結果では、成功を収めるために必要な要素として、コミュニケーション能力や、人とうまくやっていく能力のほうが技術的な能力よりも重要だということがわかっている。

また、アメリカの雇用関係の省庁が3000人の雇用主を対象に「人を雇うとき、一番注目することを2つあげるとしたら何か」という調査をしたときの答えを多いものから並べると次のようになったという。

1.態度が良いこと
2.コミュニケーションに長けていること
3.職歴・経験
4.前の雇用主からの推薦
5.これまでに受けた訓練
6.学歴

実社会で役立つ能力を磨こう

もちろんキヨサキはこの調査を紹介することで、人に雇われて給料の高い職に就くことが一番の目的だと言っているわけではなく、いかなる場合でも、まずは人とうまくコミュニケーションをとり、信用してもらうことが大事だということを伝えようとしている。

実社会に出てから大切になることは、コミュニケーション能力以外にもたくさんある。

たとえば、職業を通して稼いだお金を経済的安定のために役立てる能力を、とりわけキヨサキは重視しているが、これがなければいくら高給をとることができても自分の手元から稼いだお金がすぐに消えてしまうからだ。

人生で成功するために学校の成績が占める割合は、実はそんなに大きくはないことをよく覚えておこう。