ビジネスで成功するための5つの教え
ロバート・キヨサキは、ドナルド・トランプとの共著『黄金を生み出すミダスタッチ』(筑摩書房刊)で、起業家として成功するための5つの教えをとりあげている。
これは起業家だけでなく、ビジネスや投資をはじめ、各分野で成功するために大事な教えだと言えるだろう。
「金持ち父さんのキーワード」ではすでにこのうち4つの教えをとりあげてきた。
残りは小指にたとえられた「小さいけれど大事なこと」だが、5本の指で示された5つの教えをもういちど確認しておこう。
親指…人間的な強さ
人差し指…フォーカス
中指…ブランド
薬指…人間関係
小指…小さいけれど大事なこと
自分にしかできない「ユニークな何か」
では、最後に残った小指が示す、「小さいけれど大事なこと」とは何だろうか。
それは、ビジネスの世界で競争に勝つための決め手と考えられているものと同じだとキヨサキは言う。
言い換えれば、起業家が持っていて、自分のビジネスに活かすことができる「ユニークな何か」だ。
起業しようと考える人はだれでも、自分にしかできない「ユニークな何か」を売りにしようと考える。
もちろん、その「ユニークな何か」はビジネスを構築する際に重要な要素となるが、ただ、そこで気をつけなければいけないことがあ
る。
それは、その自分にしかできない「ユニークな何か」が、かえって起業家自身を小さい殻のなかに閉じ込めてしまいかねないことだ。
そうなると、ビジネスはうまく広がっていかなくなってしまう。
ビジネスレベルのユニークさが必要
これはビジネスを始めようとする人が陥りやすい罠だとキヨサキは指摘する。
起業しようとする人が、自分のビジネスのユニークさであり競争に勝つための決め手だと考える「小さいけれど大事なこと」が、実は個人としての専門技術や特色にとどまっているのはよくあることだ。
その結果、起業したものの結局ビジネスとしてはうまくいかず、Bクワドラントを目指している起業家がSクワドラントから出られないままになる。
ビジネスとして育てて成功するためには、その「小さいけれど大事なこと」がビジネスレベルでのユニークさになることが必要だとされる。
キヨサキはこの本の中で「小さいけれど大事なこと」のおかげで成功したビジネスの例をいくつも挙げている。
気になる人はぜひ、キヨサキとトランプの本『黄金を生み出すミダスタッチ』を手に取ってみてほしい。