懸命に働くか、賢明に働くか

  1. どうやってキャッシュフローを増やすか
  2. バケツとパイプライン
  3. 頭を使うことが大事

どうやってキャッシュフローを増やすか

経済的自由への旅を始めると決心し、スタート地点と目的地を確認したら、次はどうやってそこに到達するかを考えよう。

つまり、自分がどうやって毎月のキャッシュフロー=「収入ー支出」の額を増やしていくか、という具体的な方法だ。

他の人はどんな方法を実行しているか、興味を引かれるのはどれか、自分に出来そうなことは何か、自分の持っている知識やスキルが活かせる方法はどこにあるか、さまざまな角度から検討しよう。

そのときに頭に置いておきたいのは、『改訂版 金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』(筑摩書房刊)の冒頭に出てくる、ロバート・キヨサキが金持ち父さんから子どもの頃に聞いた話だ。

バケツとパイプライン

金持ち父さんが語ってくれたのは、エドとビルという二人の男が、ある村に水を供給する仕事を落札した話だ。

エドはバケツを2つ買って水源地からタンクまで水をはこび、一生懸命お金を稼いだ。

一方ビルはしばらく村から姿を消していたが、そのあいだに出資者を募り、工事会社を雇って、水源地から村まで水を運ぶパイプラインを敷いた。

ビルの敷いたパイプラインがうまく行きだしたので、エドは息子たちを雇い、バケツを増やしてさらに懸命に水を運んだ。

ビルは、ほかの村でもきっと水のパイプラインを必要としているところがあると確信し、ビジネスを広げていった。

頭を使うことが大事

このたとえ話で金持ち父さんが言いたかったのは、 「懸命に働くか、それとも賢明に働くか」 ということだろう。

汗水たらして働くことを否定するわけではないが、それだけでは収入を増やすことはなかなか難しいので頭を使うことが大事だ、と伝えたかったのだとロバートは受け取った。

これはその後、ずっとロバートを導く道しるべとなったという。

自分が懸命に働いているか、それとも賢明に働いているか。これからの旅の途中で、ときどき立ち止まってこのことについて考えるようにしよう。