だれもが投資家になる時代

  1. 産業時代から情報時代へ
  2. 確定拠出年金とは
  3. 積極的に学ぶつもりがあるか

産業時代から情報時代へ

20世紀の終わり頃まで(日本なら昭和の時代まで)は、「いい学校に行っていい会社に入る」ことで、一生のあいだ生活には困らずに豊かな生活をすることができると言われていた。

産業時代には人手の確保が重要だったので、大企業は手厚い年金制度をつくり、老後の生活の面倒まで見てくれたからだ。

だが、キヨサキが『改訂版 金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』(筑摩書房刊)で繰り返し言うように、産業時代から情報時代へと世の中が変わると、企業は人を抱え込むことをしなくなり、年金制度は確定給付型から確定拠出型へと変わった。

日本でも2000年代になると、大企業はこれまでの企業年金を大幅に減額し、それを不服とした人々が裁判で争ったケースも多かった。

確定拠出年金とは

確定拠出型年金は日本でもだいぶ浸透してきたが、自分が積立てたお金を自分で運用するタイプの年金制度だと言うことができる。

つまり年金制度が変わることによって、だれもが否応なく投資家にされてしまった、とキヨサキは言う。

会社に雇われてE(従業員)として働いているという意識しか持っていない人が、年金制度によっていつのまにかI(投資家)のクワドラントにも足を踏み入れていたことになる。

今の学校教育はI(投資家)になるための勉強は教えていないが、だれもが投資家になる時代に入ったのなら、しっかりと投資を学び、向き合っていったほうがいいのではないだろうか。

積極的に学ぶつもりがあるか

さて、だれもが投資とは無縁でいられない時代に、あなたは積極的に学び行動する気持ちがあるか、もう一度確認しよう。

すでにあなたは、「なぜ金持ちになりたいか」を自分の言葉ではっきり言うことができるはずだ。

そして、自分がいま経済的にどこにいて、ゴールとしてどこを目指しているかも、しっかり確認しているだろう。

さらに、そのためにどのキャッシュフロー・クワドラントに属したいかについても、『改訂版 金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』をもとにじっくり考えてきたことと思う。

次はいよいよ、具体的に行動し、目標に向かって進み始めることにしよう。