それは本当に投資なのか
投資というと、まずは株や投資信託を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。
人によっては、そこにFXや仮想通貨などが加わるのかもしれない。
たしかに、どれも比較的少額で始められるし、口座を開いてパソコンやスマホで値動きのチャートを見て売買の注文を出すだけだからハードルは低いし、上手くいけば短期間で元手が大きく膨らんだりする。手がける人が多いのもよくわかる。
だが、一度落ち着いてよく考えてみてほしい。それは本当に投資だろうか。
投資かギャンブルか
投資とは、将来の利益を期待して自らの資本を投じること、儲かることを期待して自分のお金を何かの経済活動のために提供することを意味する。
つまり何が言いたいかというと、株やFXなどのチャートだけを見て売買するのは、投資の本質を見ていない行為だし、その値動きを生み出しているのは本来は企業などの経済活動、ビジネスだということだ。
「そんなことはわかっているけれど、実際には安く買って高く売れば儲けが出るんだから、そこだけ見ていればいいだろう」という人もいるかもしれない。
しかし、それではディーラーかギャンブラーで終わってしまうのではないか。
ビジネスこそが株価のもと
ロバート・キヨサキの「金持ち父さん」シリーズを読んでいると、キヨサキが投資のひとつの形として起業を見ていることがわかる。
『金持ち父さん貧乏父さん』の冒頭でも、少年時代のロバートが売れ残りの雑誌でビジネスを立ち上げたエピソードが描かれる。
キヨサキが不動産投資について多くを語るのは、不動産投資が比較的始めやすく安定していて失敗しにくいビジネスだからだし、ネットワークビジネスに言及するのは全くビジネスに縁のなかった人が学ぶ場として有効だと考えるからだ。
株や投資信託にお金を投じるときは、値動きだけにとらわれず、その根幹にあるビジネス自体を見るようにしよう。