ドル円は瞬時に4円変動
クリスマスが過ぎて今年もあと数日を残すだけとなり、なんとなく気ぜわしくなってきた。
年の瀬がせまる12月20日、日銀は長期金利の許容変動幅をこれまでの0%プラスマイナス「0.25%」から同「0.5%」に拡大すると発表した。
これまでアメリカの利上げが続いて対ドルで円が150円まで下がっても一貫して利上げをしなかったのに、ここへ来てなぜ突然の方向転換かと驚きが広がった。
当然ながら、この日銀の実質的利上げの報に市場はすぐに反応し、ドル円相場は瞬時に1ドル137円台から133円台へと大きく動いた。
だが、会見で黒田日銀総裁は「利上げではない。金融引き締めではまったくない」と語ったという。
黒田発言の真意はどこに
なんとも意図を測りかねる発言で、なぜこんなことを言うのか、メンツか意地か××か、などとさまざま取りざたされている。
これまでも黒田総裁は、「当分利上げはしない。当分とは数年単位のことだ」などと本来は軽々しく口にすべきではないことを言い、さらなる円安を招いたりしてきた。
円安に誘導することで大手輸出業者を優遇し同時に株高を演出してきたアベノミクスだが、それを支持した安倍首相もいまや不在、来年4月の任期終了も近づいた今、国債も株式も日銀の保有分がうなぎ登りとなって身動きがとれない、というのが現状だろうか。
アベノミクスが日本経済および社会にどんな影響をもたらし、今後解決すべき課題として何が生まれたのか、そのあたりはきちんと検証されないままに進んでいくのかと、暗い気持ちになる。
自分の足元と目指す方向を確かめよう
いったいこれから日本経済はどこへ行くのか。
もちろんそうしたことの影響から逃れることはできないが、注視して情報を集め、自分の頭でよく考えて行動する必要がある。
とにかく、自分の足元と目指す方向を見失わないことが大事だ。
1年の終わりには自身の資産を確認し、来年の目標を立てよう。
そして、これまでどおり、毎月1度は自分の財務諸表をチェックし、いま自分はどこにいて、どこを目指しているのかを確認しよう。