生き延びる力

  1. コロナ禍で見えてきたこと
  2. 経済的に生き延びる
  3. 裕福度を測る

コロナ禍で見えてきたこと

振り返ってみると、新型コロナウィルス感染症の拡大防止のための緊急事態宣言が7都府県に対して出されたのが4月7日、翌週には日本全国へと拡大された。

あれから約2ヶ月が経って緊急事態宣言は解除されたが、まだ感染拡大の懸念は消えないまま、経済活動が元に戻ったとは言えない状況にある。

この自粛期間を持ちこたえることができずに、閉店してしまった飲食店なども見かけるようになったし、予定していた仕事が無くなったとか、経営悪化を理由に解雇されたといった話も聞こえてくる。

本来、こうした不慮の事態や災害が起こったときに人々を助けるのは国や自治体の役割のはずだし、そうした対策を強化してほしいと日頃から要望していくことは大事だ。

だが一方で、そうした助けを待っているだけでなく、自分で自分を守るための自衛手段をとっておくことも必要になってくる。

経済的に生き延びる

もちろん、命の危険があるような緊急事態の場合は救命や安全の確保が第一となる。

だが、そこまで差し迫った状況ではない場合は、日々の暮らしをどうするのか、つまり経済的にどう生き延びるかが大きな課題となる。

今回の新型コロナウィルス感染拡大の場合は、多くの人にとってはまさにそうした状況だったと言えるだろう。

そこで思い出されるのは、ロバート・キヨサキが『改訂版 金持ち父さん貧乏父さん』(筑摩書房刊)のなかで書いていた「富(あるいは裕福度)」の定義だ。

これはバックミンスター・フラーという未来学者による定義だとキヨサキは紹介しているが、

「富というのはあと何日間その人が生き残ることができるか、つまり今日仕事をやめたとして、あとどのくらい生きていけるか、その能力を指す」 というものだ。

裕福度を測る

フラーの言う富は、資産欄が生み出すキャッシュフローと支出欄からの支出を比較して測るものだ。

たとえば、資産からのキャッシュフローが月に1000ドルで、毎月の支出が2000ドルなら、半月生き延びられるだけの富を持っている、ということになる。

あなたは何日生き延びることができるか、自分で把握しているだろうか。

把握できていないなら、一度ぜひ自分の裕福度を計算してみて欲しい。

もしそれが満足できるようなものでなければ、まずは貯金を殖やそう。

貯金があれば、何かあったときに生き延びることができるからひとまず安心だ。

残高が増えたらそれを元手に資産を手に入れる方法を探そう。