税金のアンフェア・アドバンテージ

  1. いくら税金を払っているか
  2. クワドラントによって税金が違う
  3. 税金をよく知ろう

いくら税金を払っているか

シリーズ最新刊『金持ち父さんのアンフェア・アドバンテージ』(筑摩書房刊)のなかで、ロバート・キヨサキはアンフェア・アドバンテージ(知っている人だけが得をする大事なこと)のひとつとして「税金」をとりあげている。

つまり、税金について知っておかなければならない、とキヨサキは言っているのだ。

税金には、所得税、住民税、消費税、固定資産税、自動車税、酒税など、さまざまな種類があり、気づかないまま支払っていることもある。

そのほかに、日本では社会保険料と言われる国民年金、厚生年金、健康保険、介護保険、雇用保険といった保険料も、結局は税金と考えていいだろう。

あなたは自分が年間(あるいは毎月)の収入から、いくら税金を払っているか、税率がどのくらいか知っているだろうか。

もし把握していなければ、年末に渡される源泉徴収票や毎月の給与明細で確認しよう。(まだ働いていない場合は、自分の親の税金について聞いてみよう)

クワドラントによって税金が違う

税金の話が出ると、「国によって仕組みが大きく違うから、一概には言えない」とよく言われるが、実は基本はそれほど違っていない」と、キヨサキと彼のアドバイザーは主張する。

税金は原則として、職業ではなくどのクワドラントにいるかによって決まる。

キャッシュフロー・クワドラントの図を見てみよう。

この図の左側にいるE(従業員)とS(自営業者)は、一番多く税金を払っているクワドラントだと言われている。

彼らは基本的に勤労所得を得ていて、まず税金を源泉徴収され、残りを受け取る。

一方、右側にいるB(ビジネスオーナー)、I(投資家)は、ポートフォリオ所得や不労所得を得ていて、受け取ったお金から経費を差し引き、利益に対してかかる税金を支払う。

これは大きな違いだ。

税金をよく知ろう

従業員でいる限りは、経費として計上して税金を圧縮できる部分はほとんどない。

一方、投資やビジネスをする場合にはそれが可能だから、利益が得られた時にどれだけの税金がかかるのか、何を経費として計上できるのかをきちんと確認することが大事だ。

不動産投資などの例でもわかるように、借金をして買った不動産について(実際にはまだ全部が自分の所有物ではないのに)、減価償却をすることができる。

それに加えて、借金の利子についても経費とすることができる。

自分の資産を大きく増やすためには、税金をよく知り、それをどう自分に有利に使うことができるのかを考える必要があるだろう。

金持ち父さんが言うように、「金持ちになりたければ、お金について勉強しなければならない」ことを忘れないようにしよう。