税金はだれのためのもの?

  1. 金持ちから取って貧しい人のために使う?
  2. 政府はどんどん大きくなる
  3. 金持ちは会社を使って節税する

金持ちから取って貧しい人のために使う?

ロバート・キヨサキは「金持ち父さん貧乏父さん」(筑摩書房刊)のなかで、税金についての話をしている。

イギリスで国民から所得税を毎年とりたてるようになったのは1874年、アメリカでは1913年に憲法が改正されてからのことだという。

所得税が導入された当初、人々が税金に対して持っていたイメージは「金持ちからお金を取り上げて貧しい人のために使う」というものだった。

そう思っていたからこそ、多くの人がこの制度の導入に賛成したのだろう。

だが、今では金持ちは税金から逃れ、貧しい人が収入に対してより大きい割合で税金を払っている。

どうしてそんなことになっているのだろう。

政府はどんどん大きくなる

その原因のひとつは、政府のお金の使い方にあるとキヨサキは言う。

金持ち父さんがキヨサキに教えたように、政府の中では組織が大きくなったほうが高い評価を受ける。

組織が大きくなるとは、たくさんお金を使い、たくさんの人を雇うことを意味する。

それに、政府は予算を決めてそれを使いきるシステムになっていて、お金を余らせたら次の年から予算を減らされてしまう。

ビジネスではお金を余らせることはいいことだが、官僚組織ではそれはむしろマイナスとなる。

こうして政府はどんどん大きくなり、政府が大きくなれば、それを維持するためにより多くの税金が必要となる。

どこの国でも同じように、こうしたことが起こっている。

金持ちは会社を使って節税する

もうひとつの原因は、金持ちがお金の力を習得していて、会社を使って節税をするからだと言う。

会社を使うことによって、金持ちは税金や訴訟から身を守ることができる。

たとえば、会社であれば収入から経費を差し引いたものに税金がかかるが、個人ではそうはならない。

わかりやすく言うとこんな感じだ。

  • 会社を持っている金持ち

    1. 稼ぐ
    2. お金を使う
    3. 税金を払う
  • 会社のために働いている人々

    1. 稼ぐ
    2. 税金を払う
    3. お金を使う