自分自身の「方舟」を造ろう

  1. 政府も会社も頼りにできない?
  2. 「方舟」の造り方を学ぶ
  3. 具体的にどうするか

政府も会社も頼りにできない?

「金持ち父さんの予言」(筑摩書房刊)のなかで、キヨサキはなぜ、もはや政府にも会社にも頼れないのかについて説明している。

工場で働く人手の確保が重要だった産業時代が終わり情報時代に入るとともに、会社は従業員の面倒を生涯見ることをやめた。
すでにその動きはアメリカで1974年にエリサ法が成立したころから始まっていたと言える。

また、社会保障などの夢を語り続けてきた政府は、もはや問題の先送りもできずに財政破たんを迎えようとしている。
あとは私たちに残された道は、自分の力を頼るか、家族の力を頼るか、神に祈るか、3つのうちのどれかしかないだろう。

自分の力を頼って生きるとしたら、いったい何をすればいいとキヨサキは言うのだろうか。

「方舟」の造り方を学ぶ

退職後の経済的な保証をしてくれる「方舟」を造るためには、まず、ファイナンシャル教育が必要不可欠となる。

ある程度のファイナンシャル・インテリジェンスの基礎ができたら、自分でどのような「方舟」を造りたいかを決める。

自分の感情と「方舟」をコントロールする力をつけ、方舟が十分大きくなるまで学び続け、決めた道を進む。

「方舟」とはつまり、キャッシュフローをもたらしてくれる資産のことで、ビジネス、紙の資産、不動産所得などから自分に合ったものを選んでいこう。

貯金をするのもひとつの方法だと考える人もあると思うが、「貯金をする人は負ける」と金持ち父さんは言っている。
なぜなら、貯金の利率は昔に比べて低く、インフレにより目減りする危険があるからだ。

具体的にどうするか

キヨサキが「金持ち父さんの予言」のなかで提案している方法は次のようなものだ。

・昼間の仕事をつづけながら副業を始める
(この中には、自分でビジネスを始める、ビジネスを買う、フランチャイズ権を買う、ネットワークビジネスに参加するなどの方法が含まれる。)
・規模の小さい不動産に投資する
・株式市場の暴落から身を守る方法を理解する
・本当の分散投資をする
(よく言われている分散投資は紙の資産ばかりに集中しているものだが、金持ち父さんが勧めていた分散投資は、ビジネスを起こし、ビジネスで得た利益を不動産に投資することだ。)

あなた自身の「方舟」は、いまどこまでできているだろうか。