セールスが一番大事
すでにご存じのとおり、ロバート・キヨサキの新刊『金持ち父さんの「大金持ちの陰謀」』が、2016年4月からwebちくま http://www.webchikuma.jp/ で無料公開されている。
最新の更新分は、「第九章 セールスこそ成功の秘訣」と「第十章 未来のための家を建てる」の二つだ。
第九章はタイトルが示す通り、ビジネスが成り立つためにはセールスが一番大事だ、なぜなら売り上げがなければキャッシュフローがなくなり、ビジネスは生き延びられないからだ、と強調する。
セールスというと、なぜか毛嫌いし拒否反応を示す人がいて、自分が売り込むのも、人からしつこく売り込まれるのもいやだと言う。
だが、この章の読者のコメントにもあるように、「私たちは誰もがセールスマン」であり、「私たちが持っている物のほとんどは、誰かが私たちにセールスしたもの」であり、「そもそも本当に欲しい物でなければ、どんなに売りこまれても買ったりしない」のだから、セールスに対する偏見をまず捨てたほうがいい。
自分を売り込むことだって、平たく言えばセールスなのだから。
レンガの家を建てる
第十章では、ビジネスを作る際に大事なシステムである、「B-Iトライアングル」について説明している。
これはいわば、経済的な嵐の時代を生き延びるためには、「三匹の子豚」のおとぎ話に出てくるように、吹けば飛ぶような藁の家ではなく、しっかりとした構造を持つレンガの家を作る必要があるということだ。
もちろん、ビジネスは自分一人でできるものではないし、金持ち父さんの「ビジネスや投資はチームスポーツだ」という言葉は常に念頭に置いておくべきだろう。
まずは小さく初めて学び続け、周りの協力を得て、しっかりしたレンガの家を建てることを目指そう。
この先の経済の嵐を占う
はたして今、私たちの頭上には、藁の家を吹き飛ばすような経済の嵐が迫っているのか?
これについてはぜひ、webちくまで公開されている「第十章 未来のための家を建てる」を読んでほしい。
特に、ここに引用されているいくつかのグラフを見ると、お金をめぐる状況がいまどのような方向に動いているのか、これからの私たちの行く手に見える黒雲はどのくらいの厚さで広がっているのかを垣間見ることができる。
日々のお金の動きだけに注意を向けるのではなく、数値やグラフなどで大きな見取り図を描いてみるのは、必要不可欠なことだとわかるだろう。