デリバティブという果実――新刊『金持ち父さんの「大金持ちの陰謀」』、ウェブで無料公開中

  1. キャピタルゲインよりもキャッシュフロー
  2. お金は知識のデリバティブ
  3. お金は無限大になる

キャピタルゲインよりもキャッシュフロー

繰り返しお伝えしているように、ロバート・キヨサキの新刊『金持ち父さんの「大金持ちの陰謀」』が、2016年4月からwebちくま http://www.webchikuma.jp/ で無料公開されている。

新たに更新されたのは、「第七章 あなたにとって重要なことは何か?」と「第八章 自分のお金を印刷しよう」の二章分だ。

「第七章 あなたにとって重要なことは何か?」では、「学校へ行っていい成績をとり、いい会社に就職して働き、お金を貯めて家を買いなさい」といった従来のアドバイスがすでに役に立たなくなっている今、大事なのはキャピタルゲインではなくキャッシュフローのゲームで勝つための言葉や知識を身につけることだと言う。

これからは「知識が新しいお金となる」とすれば、「お金の言葉を学ぼう」というのがお金についての新ルールの一つとなるのは当然のことだろう。

お金は知識のデリバティブ

「第八章 自分のお金を印刷しよう」では、デリバティブとは何か、どうやれば自分でもデリバティブが創り出せるか、がメインになっている。

金融関係などでよく使われるデリバティブという言葉は何やら難しく思えるが、その意味をキヨサキは次のように説明する。

ブドウはブドウの木になるからブドウの木のデリバティブであり、ブドウの実を絞って作るジュースはブドウの実のデリバティブであり、ジュースを発酵させて作るワインはジュースのデリバティブである。

こう考えればデリバティブというものも単純に感じられるし、自分のアイディア次第で思わぬ新たな道をひらくことができるかもしれない。

お金は無限大になる

デリバティブは金融機関だけの専売特許ではなく、誰にでも作れる、とキヨサキは言う。

例えば、キヨサキが書いた本は彼自身のデリバティブであり、その本がライセンス契約をもとに世界各国で出版されるというデリバティブを生み、さらにロイヤリティ(著作権使用料)というデリバティブを生んでいることになる。

こうした意味では、「お金は、お金に関する知識のデリバティブ」だ、というキヨサキの言葉は大きなヒントになるだろう。

これまで信じられてきた産業時代の常識を捨てて、お金に関する言葉と知識を学び、デリバティブという言葉の意味を理解し、それを創り出す方法を覚えれば、お金は無限大になる。