豊かになるための鍵とは

  1. 個人の豊かさとは?
  2. 国の豊かさとは?
  3. 本当に豊かな社会のために

個人の豊かさとは?

金持ちになるにはどうしたらいいか、キヨサキは「金持ち父さんシリーズ」(筑摩書房刊)で次のように教える。

まず資産と負債の違いをよく知り、資産を増やし、負債は減らすようにする。

資産を増やすことで収入を増やしていき、支出をよく管理して無駄な支出はしない。

理屈はカンタンで、あとはどうこれを実行していくかだ。

国の豊かさとは?

では、人生で最大の支出とはなにかというと、それは税金であり、税金をなるべく払わないようにするのが金持ちにとっては大事な仕事の一つだとキヨサキは言う。

だが、国の側から見れば、税金は国にとっての収入源であり、その収入から国土の保全や社会保障や国防費など様々な費用を支出していく。

そういう視点から見れば、国の予算も、いわば個人の財務諸表のように見ることができる。

ここ数十年の日本の税収を見ると、消費税の割合が増え、法人税がぐっと下がっていることがわかる。

各国の消費税のありかたを見ると、食品などの生活必需品に対しては課税しない国や税率を軽減している国が多いが、今日本では一律に税金を徴収しているため、生きていくだけで消費税を払うことになっている。

そういう意味では、日本の消費税制度は低所得者層に厳しい税制度だと言えるだろう。

本当に豊かな社会のために

税金というシステムはまた、富の再分配によって経済格差を埋めて、社会を健全に維持するためにも機能する。

日本は富の再分配率は世界の中でもかなり低いと指摘されているが、経済格差が広がると社会の不安定要因となり、それを改善するために余計なお金がかかるようになると懸念されている。

日本政府は2014年に、すべて社会保障に使いますと約束して消費税を8%に上げたが、その後の政府のお金の使い方を見ると、結局は社会保障費を削り、国防費が伸びていることがわかる。

やはり、私たちが払った税金がどのように使われ、どんな社会を作ろうとしているのかにも、自分の家計に目を配るのと同じように厳しい目を向けていく必要がありそうだ。