頭脳のレバレッジとは何か

  1. 「改訂版 金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法」
  2. レバレッジは大事な言葉
  3. 自分が現実だと思うものが現実だ

「改訂版 金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法」

ロバート・キヨサキの『金持ち父さんシリーズ』の改訂版は2013年から刊行が始まっているが、今回新たに『改訂版 金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』が加わった。

すでに改訂版が出ているのは6冊、『金持ち父さん 貧乏父さん』『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』『金持ち父さんの投資ガイド 入門編』『同 上級編』『金持ち父さんの子供はみんな天才』『金持ち父さんの起業する前に読む本』で、『金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』を加えてこれで合計7冊となった。

『金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』は刊行当初より人気が高いが、その人気の秘密は「若くして豊かに引退する」というタイトルのキーワードだけにあるのではない。

この本は、シリーズのそれまでの本にはない「レバレッジ」という新しい視点を示しているからだ。

レバレッジは大事な言葉

『若くして豊かに引退する方法』の「はじめに」では「お金の世界で一番大事な言葉はキャッシュフローで、二番目に大事な言葉はレバレッジだ」という金持ち父さんの教えが引用されているが、ここでキヨサキがあげているレバレッジとはお金の世界だけでのことではない。

この本の中であげられているレバレッジにはいくつもの種類があり、大きく分けると、頭脳のレバレッジ、プランのレバレッジ、行動のレバレッジの三つだが、キヨサキはそれをさらに細かく分けて説明していく。

レバレッジとはつまり、「より少ないものでより多くをする力」であり、小さな力で大きなことをなしとげる「てこの原理」だ。

このなかでは特に、最初に出てくる「頭脳のレバレッジ」に注目してほしい。

自分が現実だと思うものが現実だ

金持ち父さんの大切な教えのひとつに「人間にとって現実とは何か」についての教えがあるが、それは「自分が現実だと思うものが現実だ」というものだ。

ライト兄弟は、「人間は空を飛べる」という可能性に対して自分たちの現実の枠を開き、その可能性を現実にするために努力したからこそ、世界で初めて飛行に成功することができた。

彼らがもし、「人間は空を飛べる?」という可能性を現実ではないと退けてしまったとしたら、人間はいまだに飛行機に乗れずにいたかもしれない。

その可能性に着目して自分たちの現実の枠を開くのは頭脳のレバレッジであり、頭脳のもつレバレッジの力はときに現実を大きく変えることができる。

もしかしたらあなたの頭の中にも、現実の枠を開いてみるべき何らかの「可能性」が秘められているかもしれない。ぜひ一度、自分の頭の中を探ってみてはどうだろうか。