米銀行の破綻が意味するもの

  1. WBC、3.11、放送法
  2. 米で2番目の規模
  3. なぜ米国債が破綻につながったのか

WBC、3.11、放送法

このところテレビもネットもWBCで盛り上がり、野球の話題で持ちきりとなっていた。

その盛り上がりのなか12年目の3.11が巡ってきて、十三回忌という意味も込められているのか、例年よりも被災地や震災犠牲者に思いを寄せた企画が多かったように思う。

また、放送法をめぐっての高市大臣の「文書はねつ造」発言もまだ決着を見ていない。これは公文書や公務員あるいは行政に対する信頼を傷つける発言であるだけでなく、そもそも総務大臣が法の解釈を曲げて報道機関に圧力をかけ、報道の自由を阻害した行為であったのだから、現政権が速やかにそのことを認めて撤回・是正すべきだろう。

そうした話題にまじって、もうひとつ衝撃的なニュースが流れた。アメリカのシリコンバレーバンクの破綻だ。

米で2番目の規模

シリコンバレーバンク(SVB)の破綻は、2008年の金融危機の際のワシントン・ミューチュアルに次いでアメリカで2番目の規模と、かなり大きなものとなった。

SVBの顧客にはスタートアップ企業が多かったが、SVBの業績が今ひとつなのをみて彼らが預金を引き出しにかかったのだという。

SVBは保有していた債券(主に米国債)を売却することになって大きな損失を出し、株価が下落して予定していた増資に失敗、いわゆる取り付け騒ぎが起きて破綻に至ったという経緯のようだ。

10日には米金融規制当局が預金者の資金保護を打ち出し、13日にはHSBCホールディングスがSVBを1ポンドで買収したと発表され、事態は一応収束した。

シリコンバレーバンクだけでなく、シグネチャーバンク、シルバーゲートバンクと、アメリカでは続けて3つの銀行が破綻したという。

なぜ米国債が破綻につながったのか

この件では、SVBが米国債に投資していたのが破綻の理由のひとつになったことが話題となっている。

米国債は本来、安全な金融資産だと見なされているし、なによりも満期まで持てば額面で償還される。

だが、FRBはこの1年、物価高への対策として急速な利上げを続けてきており、利回りが上がったことで国債の価格が下がっていった。

必要に迫られて、利回りが低い時に買った国債を大幅な利上げ後に売却したSVBは、大きな損失を出すことになったわけだ。

当然のことながら、SVBの破綻に連動して各国の銀行株が大きく下げることになったが、万が一このような不安定な動きが続いた場合、異次元の超低利を続けてきた日本の国債はいったいどうなるのか。考えるだけで寒気がする。