1ドル=160円に到達で為替介入か

  1. 衆院補選で自民敗北
  2. イスラエル情勢と沖縄
  3. 円安は何をもたらすのか

衆院補選で自民敗北

4月27日からゴールデンウィークに入り、最長だと10連休という人もいるようだ。お休みムードのなか、すでにさまざまな動きがあった。

まず、4月28日土曜日に衆議院の補欠選挙が島根1区・長崎3区・東京15区で行われ、立憲民主党が3議席とも手にする結果となった。

とりわけ「保守王国」と言われるほど自民党の基盤が硬い島根で議席を失ったことで、岸田首相がもくろんでいた衆議院解散・総選挙の可能性は消えたと言われている。

やはり、自民党議員の裏金問題はまだ決着がついていないと考える有権者が多いということだろう。

また、今回の選挙では、維新の会の勢いが衰えているのが明白になり、馬場代表が「関西以外で勝つのは厳しい」と述べるに至った。

イスラエル情勢と沖縄

アメリカでは、コロンビア大学などいくつもの大学で、ガザでジェノサイドを続けるイスラエルとそれを支援するアメリカ政府への学生たちの抗議行動が行われ、学生だけでなくそれを支援する教員のなかからも逮捕者が出ている。

イスラエル国内でもネタニヤフ辞任を求める大規模なデモが繰り返し報じられ、またICC(国際刑事裁判所)がネタニヤフとハマスの幹部に対し逮捕状を準備しているというニュースも流れた。

一方国内では、3月にオランダ軍海兵隊が沖縄で米軍海兵隊と訓練を実施していたこと、沖縄防衛局はそれを把握していなかったことを沖縄の新聞が伝えた。

米軍基地で米軍以外の他国軍が訓練することは日米安全保障条約で認められないが、日本当局に知らされないままたびたび行われているという。

つまり、国民も知らされないままに、日本国内で他国軍の軍事訓練が行われており、政府もそれに対して抗議していないということだ。

はたして本土のマスコミはこれを報じるだろうか。

円安は何をもたらすのか

この間、なんと言ってもインパクトが大きかったのは、ドル円の急激な動きだろう。

連休直前の4月26日金曜日、為替相場が急激に動き、1ドルが155円台から158円台へと1日で3円下がり、週明け29日には一時160円台の値をつけた。

その後、13時過ぎから大きく上げたのは為替介入が行われたからだろうと見られているが、日本政府は介入の有無を明らかにしていないし、その効果がどのくらい続くのかもわからない。

押さえておきたいポイントは、この円安の動きは対ドルだけのものではなく、途上国の通貨などに対しても軒並み同様に円安であることだ。

食料・エネルギーから労働力までを輸入に頼っている日本という国で、自国通貨が弱くなることがはたして何を引き起こすのか。

これから私たちはその答えを、身をもって確認することになるのだろうか。