アメリカとイランが戦闘終結へ

  1. 日経平均株価が7万円超え
  2. 戦争終結の覚書に署名
  3. 残る紛争の火種
  4. 戦争をする国への体制づくりが進む

日経平均株価が7万円超え

日経平均株価の高値更新が連日のように報じられてきたが、6月15日には米国とイランの戦闘終結への期待から、3200円超という史上2番目の上げ幅を記録した。

翌16日、午前中は小幅に値下がりしたものの、午後は日銀の利上げ決定から上昇に転じて一時7万円超えとなり、TVで速報が流された。

18日には終値も7万円超えとなった。

市場には、中東情勢の改善と世界経済回復への期待と、4月下旬から2カ月足らずで1万円上げた異例のスピードを危ぶむ声と、まだまだ行けるという強気が交錯しているようだ。

ただ、日本経済の現状を見ると、為替は1ドル161円台に乗り世界の全通貨に対して円の独歩安となり、値上げラッシュで物価高対策はほとんどなく、資材不足で止まった工事現場があり、中東情勢悪化によって製造業の4割が半年以内に事業継続の限界が来ると認識しているという。

「高市倒産」という言葉さえ出現している今、はたしてこの株高をどう見るべきなのか。

戦争終結の覚書に署名

米国とイランの和平交渉は何度も頓挫し実現が危ぶまれたが、米国イランの双方から戦闘終結に向けた覚書に署名したと15日に発表があり、にわかに現実味を帯びてきた。

報道によれば、19日にスイスで調印式が行われるという。

一方で、覚書には、イランの資産の凍結解除、濃縮ウランの処理、ホルムズ海峡の開放などをどう進めるかについて具体的な取り決めは未だないようで、結局は問題先送りでしかないのでは、という疑問も出ている。

また、イランが米国と「同盟国」に対してイランへの3000億ドル(48兆円)の復興計画という名の賠償を求めているため、アメリカ国内ではトランプを支持する右派を中心に非難が高まっているとの報道がある(そしてこれが本当なら、日本にもおそらく請求書が回ってくるだろうと言われている)。

残る紛争の火種

結局、莫大な軍事費を使い多くの犠牲者を出しても、アメリカはイランを打ち負かすことができなかった。

これは事実として認めなければならないことだろうし、アメリカの軍事力の優位性に疑問符がついたことは否定できないだろう。

また、もし米国イランの双方が具体的な問題解決の道を見いだしたとして、イスラエルがそれに従うのかという大きな問題が残っている。

イスラエルはいまだにレバノンを侵略し、パレスチナのガザと西岸地区の土地を奪い人命を奪い続け、西側諸国はそれを止めることができないままだ。

もうひとつ、日本国内の要素としては、高市政権は自衛隊の海外派遣の前例を作りたいようで、ホルムズ海峡の地雷除去をその機会にしようと盛んにアピールしているのも気にかかる。

戦争をする国への体制づくりが進む

世間はワールドカップで湧いているようだが、その影で、我が国では戦争をする体制づくりが加速している。

5月27日には国家情報会議設置法が成立し、7月にも国家情報会議と国家情報局という諜報機関が発足することになるという。

個人情報保護法の改正案も5月26日に衆議院を通過し、参議院で審議入りしているが、これによって米のデータ解析企業パランティアに国民の個人情報(顔写真・住所・氏名・病歴・犯罪歴・犯罪被害歴等を含む)を渡し、国民を監視させることを可能にするためだと言われている。

6月16日には再審法改正案(刑事訴訟法改正案)が衆議院を通過したが、これは今の再審法よりも後退した内容で、裁判結果への異議申し立てが事実上かなり困難になるようだ。

このあと、国旗損壊罪、スパイ防止法、議員定数削減なども審議されていくことになると思われるが、これらの法律によって、政権が国民の監視を強化し、国民が声を上げにくくなることは間違いない。

そして、6月18日には国民投票法案が衆院憲法審を通過し本会議で可決されたため、参議院で審議に入ることになる。

この法案の正式名称は「日本国憲法の改正手続に関する法律案」であり、このままだと憲法改正をするのに最低投票率の規定もなく、TVでのCMなども流し放題のままで進むことになってしまう。

本当に、私たちの国がこのまま戦争へとつき進んでいくのを、黙って見ていていいのだろうか。