ファーストトラックとは何か
ラットレースを抜けたあとに進む、金持ちのためのファーストトラックとは何だろうか。
ゲームボード上で、ラットレースの外側をぐるりと取り囲んでいるのがファーストトラックだ。
そこには、経済的自由を得たときにかなえたい夢とビジネスチャンスを示すマスが交互に並んでいる。
ラットレースを抜けてファーストトラックに移ると、ペイチェックの宣言をしなくてもお金が入ってくるようになる。
オポチュニティーのカードを引かなくても、ビジネスチャンスがめぐってくる。
それに、当面の大きな目標をクリアしてしまったので、「ファーストトラックは思ったよりも退屈だ」という人もいる。
実生活でラットレースを抜けてファーストトラックに移った人は、それまでとは何が違っているのだろうか。
ファーストトラックで投資する資格とは
『金持ち父さんの投資ガイド 入門編』(筑摩書房刊)の第一章に、ベトナム戦争から帰還したロバート・キヨサキが、金持ち父さんを訪ねたエピソードが出てくる。
大豪邸に住む金持ち父さんと息子のマイクを訪ねたロバートが、「あなたがたが今投資しているのと同じものに投資したい」と言ったとき、二人は困ったような顔をした。
それはなぜか。
その投資が、金持ちのための投資だったからだ。
戦地から帰ってきたばかりでお金もなく、投資の経験もないロバートは、その投資をする資格も力もなかった。
そのことが二人にはよくわかっていたからだ。
最初からファーストトラックでプレーすることはだれにもできない。
たとえお金をたくさん持っていたとしても、経験をつんで学んだ後でなければ、それはむずかしい。
そうした経験をした後でファーストトラックに移れば、あなたのもとに投資の情報が自然に集まってくるようになっているだろう。
ラットレースを抜けるために学んだ経験と知識が、実はあなたのいちばんの財産になるのだ。