FIREと「若くして豊かに引退する方法」

  1. FIREというキーワード
  2. キーポイントはどこか
  3. 年4%ルール

FIREというキーワード

自分の頭で考えよう。そのためには学ぶことが必要だ
ロバート・キヨサキ

ロバート・キヨサキは「金持ち父さん」シリーズ(筑摩書房刊)のなかで、「自分の頭で考えよう。そのためには学ぶことが必要だ」と繰り返し言っている。

皆さんは学び続けているだろうか。

書店の店頭でお金に関する本を眺めてみると、最近増えているのがお金の基本を広く学ぼうというもの、そして株高を反映して株や投資信託の本だ。

それ以外で気になるのは、「FIRE」をキーワードにあげる本をちらほら見かけるようになってきたこと。

FIREについては以前にもとりあげたが、これは、 Financial IndependenceRetire Early の頭文字をとったもので、つまりは 資産を作ってその資産からの収入で経済的に自立をし、定年前に働くのをやめ引退する ことを意味する。

キヨサキの『改訂版 金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』(筑摩書房刊)とどこが違うのだろうか。

キーポイントはどこか

FIREとキヨサキの「若くして豊かに引退する方法」の違いを挙げてみよう。

  • FIREは基本的に株などの金融商品を資産の中心においているが、キヨサキは不動産投資をメインに考えている。
  • FIREは基本的に資産を作り上げたら引退生活に入るとしているが、キヨサキは引退しても仕事を続けてもどちらでもいいと考えている。
  • FIREは基本的に生活を切り詰めることで支出を減らすとしているが、キヨサキは引退後も豊かに暮らすことを考えている。

つまりキーポイントは、株か不動産か、完全引退かやりたいことだけやるか、生活を切り詰めるか切り詰めないか、ということになる。

年4%ルール

このFIREという考え方は10年ほど前から注目され始めているが、雇われて働くことに対する違和感の表明でもあるのだろう。

ある程度以上の資産を貯蓄し、アメリカの金融商品で資産運用をしていれば、年4%以内なら資産を取り崩していっても30年以上は生活が可能だという金融資産の研究に基づいていると言われている。

その研究を根拠として肯定的に考えるならば、十分な利益を生み出すだけの元手と、安定して運用していくための知識と経験があれば、FIREは実現可能なのかもしれない。

いずれにせよ、ひとつのシミュレーションとしては興味深いものだと感じる。

あなたはどう受け止めるだろうか。