ラットレースから抜け出すために 1

  1. 新年度の初めに考えておくこと
  2. 自分を変えていくプロセス
  3. まずは考え方を変える

新年度の初めに考えておくこと

4月に入り、気持ちも新たに新しい生活を始めた人も多いだろう。

きっと新しい職場、新しい部署でいい成果を上げようと張り切っているに違いない。

みなさんの活躍を祈るとともに、『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』(筑摩書房刊)からアドバイスを贈ろう。

この本は「金持ち父さんシリーズ」の中でも重要な位置を占めているが、その理由はもちろん、キャッシュフロー・クワドラントという考え方を示していることにある。

この図は、ビジネスにかかわる人たちがE(従業員)、S(自営業者)、B(ビジネスオーナー)、I(投資家)に分けられることを示している。

そして、金持ちになるためには、この図の左側のEやSから、この図の右側、つまりBかIに移る必要があると説明している。

その具体的な方法として、第十一章にまとめられているのが次に挙げる7つのステップだ。

自分を変えていくプロセス

ステップ1 自分のために働くことを考える

ステップ2 キャッシュフローを管理する

ステップ3 本当に危険なのは何かを知る

ステップ4 どんな投資家になりたいか決める

ステップ5 よき師を見つける

ステップ6 失望をバネにする

ステップ7 自分を信じる

これは自分の意識を変えていくためのプロセスだと言っていいだろう。

手始めにステップ1を見てみよう。

まずは考え方を変える

あなたは自分のために働いているだろうか。

他人を金持ちにするためにせっせと働いていないだろうか。

キヨサキは、次のような人たちは他人を金持ちにするために働いていると指摘している。

会社の上司やオーナーを金持ちにするために働いている会社員、銀行や金貸しを金持ちにするために働いている債務者、政府を金持ちにするために働いている納税者、店や会社を金持ちにするために物を買う消費者。

金持ちになるためには、他人の心配をするよりも、まずは自分のふところの心配をするように考え方を変える必要がある。

このことを日々忘れないように肝に銘じて、行動しよう。

そのためには、自分の財務諸表を書いて定期的に確認し、自分のふところの具合を認識しておくことが大切だ。