インテグリティは信頼関係の源

  1. インテグリティは一貫性、誠実さ
  2. インテグリティは信頼関係の源
  3. インテグリティと「フェイク」

インテグリティは一貫性、誠実さ

ロバート・キヨサキは『改訂版 金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』の第十一章「一貫性(インテグリティ)のレバレッジ」で、インテグリティの大切さについて語っている。

英語の Integrity / インテグリティ という単語には、一貫性、整合性、誠実、真摯、高潔、全体、完全などの意味があり、特に組織をマネージメントする人にとっては不可欠の重要な要素だとされている。

このインテグリティという言葉は、言葉と行いの一致を意味するだけでなく、その人が語ってきたこと、示してきた数字、行ってきた行動などについて、疑念が生じないようなブレのない存在であることを示すものだ。

つまり、インテグリティ(一貫性)は、人と人との信頼関係を生みだす大元になる大事なものを示していると言っていいだろう。

インテグリティは信頼関係の源

もちろん、インテグリティが求められるのは、人と人の間だけではない。企業と企業、組織と組織、つまり社会を構成するものすべてに対してそれは求められる。

政治家が嘘をつかず私利私欲で動いていないとか、役所の仕事が規則通りに正しく行われているとか、マスコミはきちんと取材して事実を報道しているとか、そうしたことがインテグリティであり、人々のお互いの信頼、社会に対する信頼を下支えしている。

ちょうど始まった確定申告でも、私たちが税務署に申告する内容は整合性のとれたものであり嘘は混じっていない、という信頼関係が大元になって成り立っているはずだ。

だが今現在、国会で問題になっている不正統計の話は、そうした信頼関係を揺るがしかねない大きなものになっている。

インテグリティと「フェイク」

不正統計問題とは、政府の出しているさまざまな統計の数字がフェイクではないか、そしてそれは官邸(つまり安倍首相とその周辺)の意向を汲んで行われた不正なのではないか、という疑惑だ。

その疑惑を追っていくと、日本のGDPまでもが信頼できない数字なのではないか、というところに突き当たってしまう。

この不正統計問題はすでにCNNを始めとする海外メディアでも報じられ、日本という国に対する信頼にも影響が及びそうだと言われ始めているが、日本という国が信頼できないとなれば、その通貨である円も信頼できないとなる可能性もあるだろう。

このさき、私たち国民がどのような形でその責任を求められ、どのような影響を受けるのかは、まだ見えていない。