キャッシュフロー対キャピタルゲイン

  1. 何に投資するか
  2. 損をする投資
  3. 焦点を合わせる三つのこと

何に投資するか

金持ち父さんはこう言った。

「キャピタルゲインはギャンブラーの夢だ。本当の投資家はキャピタルゲインではなく、まずキャッシュフローを目的に投資する」

(「金持ち父さんのパワー投資術」(筑摩書房))

「値段が上がると思うからこの株(不動産)を買った」という人は、たいていの場合、キャピタルゲインを目的に投資している。

これは金持ち父さんに言わせれば、未来に対する賭けであって投資ではない。

キャッシュフローを目的に投資すれば、代金払戻し保証をつけて投資することになるが、キャピタルゲインを目的に投資する場合は、願望に投資することになる。

なぜ多くの人はキャッシュフローではなく、キャピタルゲインを目的に投資するのだろうか。

損をする投資

その答えは、「私には買えない」「そんなことはできるはずがない」「リスクが大きすぎる」などと自分に言わせてしまうマイナス思考が原因だ。

そういう人は、お金の世界で獲物を求めてうろつく捕食動物の餌食になりやすい。

彼らのだましの常套手段の一つは、明るい未来を約束することだ。

「この不動産の価格は3年以内に倍になります」「株式市場は毎年平均6%上昇しています」などと言う。

損をする投資を見つけるのにファイナンシャル・インテリジェンスはほとんど必要ない。

どんな市場にも、そうするにはどうしたらよいかを教えてくれる専門家がたくさんいる。

そういう人にお金を渡しさえすれば、損する投資は見つかるからだ。

では真の投資家は何に投資するのか。

焦点を合わせる三つのこと

金持ち父さんは「投資は今も未来も理にかなったものでなければならない」と言い、株・債権・投資信託・不動産・ビジネスなど、どの投資対象が一番いいかに焦点を合わせるのではなく、次の三つのことに焦点を合わせて投資するように教えている。

1.キャッシュフロー
2.節税
3.キャピタルゲイン

今お金になる投資を見つけられないとなると、多くの場合、人は未来を信じるようになる。

そして、キャピタルゲインに賭けるギャンブラーになっていく。

彼らはいつか自分にも運がまわってくるだろうと願望や期待を抱き、わずかな額かもしれないが毎月喜んで損をしている。

キャッシュフローを目的に投資することと、キャピタルゲインを目的に投資することの違いを理解していないとお金の世界の捕食動物の餌食になってしまうのだ。