数字で見る癖をつける

  1. 数字がすべてだ
  2. 一般的な指標をうのみにしない
  3. どの単位で見るか

数字がすべてだ

ロバート・キヨサキは「金持ち父さんシリーズ」(筑摩書房刊)のなかで、「金持ちになりたければ、それだけ数字に厳しくならなければならない。起業家にとっては数字がすべてだ」と言っている。

たしかに、数字はさまざまなことを客観的に見せてくれるし、気が付かないことを語ってくれたりするので、ビジネスや投資をするときには数字で見て数字で考える癖をつける必要がある。

だが、あまり数字にこだわりすぎて、それに振り回されてしまうことになっては、かえって見えているものが見えなくなる危険性があるのも確かだ。

その数字が何を表わしているのか、ほかに見るべき数字があるのではないか、その数字が示すことは実感と見合っているのかずれているのか、などもあわせて検討しながら、現状を分析して先を見通す必要がある。

一般的な指標をうのみにしない

また、一般に言われている指標をうのみにせず、それがどういう意味を持つのか、自分の頭で考えることも大事だ。

たとえば、不動産投資だとよく利回りやキャッシュフローが大事だと言われるが、はたして本当にそうなのだろうか。

たしかにひとつの指標にはなるだろうが、空室や修繕などが発生すれば予測された利回りは大きく変動するし、キャッシュフローはローンの借入期間によって変動するから、それ自体が本質的ななにかを示すものかどうかは疑問がある。

よく言われるように、不動産投資の最終的な損益は、結局、売却などで手仕舞いしてみないとわからないのではないだろうか。

どの単位で見るか

また、どの単位で数字を見るのか、どのくらいの期間で区切って考えるのか、によっても見えてくるものが違う。

簡単な例でいえば、たとえば自分個人の収支を見るときでも、1か月単位で見るのと1生涯で見るのとでは違うし、当然使う単位も1000円1万円から1000万円1億円と単位が変わることになる。

ちょっとイメージしてもらいたいのだが、お金について考えるとき、1000円単位で考えるのと1000万円単位で考えるのとでは、見え方が違ってくるだろう。

また、1日単位1か月単位で考えるのと、10年単位で考えるのとを比べても、見える世界が違ってくるのではないだろうか。

こんなふうにいろいろな数字で考えてみて、頭をやわらかくしていこう。