失敗することが重要
起業家にとっては、失敗をすることが重要だ。
冗談のようだが、ロバート・キヨサキは著書「金持ち父さんの起業する前に読む本」(筑摩書房)の中でそう教えている。
そもそも起業をするということは、形のないものをゼロから作り上げていくという作業なので、間違いを起こしてしまって当然だ。
そういった意味では、キャッシュフロー101も簡単に失敗し経験を積むことができる、いい教材となる。
ゲームの中では、非現実的な借金をしてみたり、通常考えられないような投資を行ってみることが可能だからだ。
キヨサキは同書の中で、成功を望むのであれば新米起業家は次のステップをできる限り短時間で踏む必要があるとしている。
新米起業家成功へのステップ
1.ビジネスを始める
2.失敗して学ぶ
3.「よき師」を見つける
4.失敗して学ぶ
5.セミナーや講座をとる
6.何度も失敗して学ぶ
7.成功したら立ち止まる
8.成功を祝う
9.儲けたお金、損したお金を数える
10.このプロセスを繰り返す
キヨサキは、起業家志望者の90%が、今挙げた一つ目のステップすら踏まないことを問題視している。
何かにトライして失敗をし、そこから学んでいくというやり方をすべきなのに、プランを練り続けることばかりしてしまっているというのだ。ビジネスを始めて、失敗しながら学び、修正していくべきなのである。
キヨサキによれば、金持ち父さんもこのことを、自転車に例えてこのように言っていたという。
「ビジネスを始める最大の理由は、実習するためのビジネスを持つことだ。練習するための自転車がなかったら、自転車に乗れるようになるわけがないし、実習用のビジネスがなかったら、起業家になれるわけがない」
分析麻痺になるな
ロバート・キヨサキ曰く、起業家になりたいと思っている人のうち90%は、先程の一つ目のステップすら踏まず、「分析麻痺」という恐ろしい病気に掛かってしまっているという。
そういう人はプランを作っては作り直し、「今はまだその時ではない」とか「このプランではだめだ」と、何かしら言い訳を見つけて前に進まない。
何かやってみて失敗するのが大事なのに、そうはしないでただ失敗しないように一生懸命働いてしまい、分析麻痺の世界にはまり込んでいるのだ。
貧乏父さんは間違いを避けることに焦点を合わせた考え方をしていたからこそ、いい従業員だった。
一方、金持ち父さんは間違いを犯すことを奨励する考え方をしていた。だからこそいい起業家だったのだ。