ドル高調整の急激な動き
ドル円はこのところ1ドル150円をうかがう円安ドル高傾向を見せていたが、11/10の夜から11/11にかけて1ドル146円台から138円台へと大きく動いた。
これは、注目されていたアメリカのCPI統計(消費者物価指数)が予想を下回ったことで、インフレ対策としての米FRBの利上げのペースが12月以降はゆるやかになっていくだろうと予想した市場の素直な反応だろう。
また、それを受けて為替投資家のポジション調整が始まり、このところ続いていたドル高がいったん調整に入ったための為替変動だと見られている。
あわせて、米国債の利回りも3.8%程度まで下がり、対円だけでなく対ユーロでもドルが下がっていることを見ても、円高というよりも、このところ続いてきたドル高傾向が一服したことがわかる。
「FXから撤退します」
この「ドル高の調整」の動きが今後どのあたりで落ち着くのか、あるいは再びドル高に振れていくのかは予測がつかないが、今回は日銀の介入を上回る大幅な値動きとなり、トップニュースとなった。
とりわけ、FXでロング(買い持ち)ポジションを取っていた人たちの驚きと嘆きの声は、11日の朝を迎えて大きくなった。
なかには「これまで手にしてきた儲けすべてを失った。もうFXから撤退します」といったツイートをする人も出て、影響の大きさを伺わせた。
だからといって、FXを手がける人の数が減ったりはしないのだろうが、ひとつ頭にいれておいたほうがいいと思うことがある。
投資か取引か
それは、ロバート・キヨサキはFXを投資だとは考えていない、ということだ。
彼にとって投資とは、自分のポケットにお金をいれてくれる資産を買う(あるいは作り出す)ことであり、FXはこれには当てはまらない。
FXのように売り買いすることで利益を生み出すものを、彼はdeal=取引と呼び、それは彼が目指すものではないことを明言している。
これは、FXが良いとか悪いとかを言っているのではなく、「投資とは何か」についてキヨサキが何を語っているかについて言っている。
はたして、あなたが目指しているのは、投資だろうか、それとも取引だろうか。